油彩画「阿部正弘公肖像画」 00019
五姓田芳柳二世
明治30年ごろ
油彩画 130×96 cm
五姓田芳柳画 油彩画「阿部正弘公肖像画」


↓落款印


解 説
この絵は、阿部正弘公の肖像画としては、現在もっとも著名であり、書籍などへの引用も多い。それはこの作品が、五姓田芳柳二世独特の細密描写技法によって、阿部正弘公の聡明高雅な風貌をいかんなく描き出しているからである。元来、東京阿部旧伯爵家の所蔵であったが、昭和28年(1953年)の福山誠之館創立百周年を記念して、昭和32年(1957年)に、阿部家より寄贈されたものである。

この肖像画の作者は、画面右下の「二世芳柳」の署名によって明確であるが、その創作年代については、阿部家ご当主・阿部正道氏のご教示を頂いた。それによると、書籍へのもっとも早い引用は、明治32年(1899年)1月15日発行の「懐旧紀事」であること、また阿部家先代・阿部正直氏の幼時のご記憶などから推測して、明治30年代初頭のころであろうと推定されている。また、同じく正道氏の直話であるが、芳柳がこの絵の制作にとりかかった際、のちに家令をつとめた岡田吉顕氏が、正弘公着用の装束をつけ、いろいろとポーズをとってモデルをつとめたということである。
   (出典1)


訳 注
(落款印)第二世芳柳 五姓田芳柳(二世)のこと


出典1:『誠之館記念館所蔵品図録』、58頁、福山誠之館同窓会編刊、平成5年5月23日
2005年6月15日更新:レイアウト●2006年10月30日更新:レイアウト・関連情報●2007年10月18日更新:本文・関連情報削除●2009年8月20日更新:レイアウト・落款印●2009年8月24日更新:訳注●2015年12月2日更新:レイアウト●