福山阿部藩
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歴代役員
田中喬
たなか・たかし
建築家、工学博士、京都大学工学部教授
田中喬


経 歴
生:昭和9年(1934年)8月3日、福山市三之丸町生まれ
昭和28年(1953年) 19歳 広島県福山東高等学校(現広島県立福山誠之館高等学校)卒業
昭和33年(1958年) 24歳 京都大学工学部建築学科卒業
京都大学大学院工学研究科建築専攻修士課程修了
米国カーネギー工科大学(C.I.T.)修士号(20代後半)
昭和50年(1975年)ごろ 42歳ごろ 阿藤家の家門(家訓「詩禮傳家」)を継ぐ
京都大学工学部助手・講師・助教授
昭和51年(1976年) 43歳 工学博士(京都大学)の学位を受けた
昭和63年(1988年) 55歳 京都大学教養部教授(図学教室)
平成元年(1989年) 56歳 日本建築学会賞(論文部門)受賞
平成4年(1993年) 59歳 京都大学大学院人間・環境学研究科教授
京都大学退職、京都大学名誉教授
平成8年(1996年) 63歳 神戸国際大学経済学部教授
平成8年(1996年) 63歳 国際交流(財)「啓明社」理事長
平成14年(2002年) 69歳 神戸国際大学退職


生い立ちと学業、業績
 ──京洛、逝く川のほとりで、「すぎ来つるこの年どしをうたかたの浮びしごとくおもふことあり(茂吉本歌取り)」。

昭和9年(1934年)8月、市内三之丸で、田中卓志の次男として誕生。
昭和28年広島県福山東高等学校(現広島県立福山誠之館高等学校)卒。
40歳のころ、岡山県鴨方六條院の阿藤家の家門
(家訓「詩禮傳家」)を継ぐ。
洛西、西山
(せいざん)の麓、大原野に住む。

新制中学1年の頃、『桂離宮』
(藤島亥治郎著)を熟読。
2年の時、宿題で桂を模して二万坪の林泉に亭、軒、楼などを配した。
「子埜」という号を受く。

碩学森田慶一博士
(「建築論」)のことを聞き、京都大学工学部建築学科に進学した。
古今−東西の材料で原論に向われた直系の増田友也博士に永く師事した。

「建築」アーキテクチュアーとは、ギリシア語アルキテクトニケー・テクネーに遡源し、原理
(アルケー)を知る工匠(アルキテクトーン)の術(テクネー)の謂であると教わった。
知覚から知恵
(ソフィア)までの数項の知の階梯と連繋し、縦横に往還する「全一」的な制作術である。
 (イ)「建築的事象における知の重層の研究」、
 (ロ)「建築-学
(の)学」、
 (ハ)「-論
(の)論」、
 (ニ)「-術
(の)術」、
 (ホ)「観入
(自然・自己一元の生)(の)観」
などの「初歩」を論考した。
原論であれば、建築という主題にかかわる学、術、論、観などは、それら自体再帰的に、脚下照顧される。
この視線の反転は、近年「論考」を「論述」する仕方にも向けられる。
日常語で「説明」する仕方は「観入」
(純粋経験)を「自覚」的に言うには限界があり、深意については、「道(い)う」から「詠う」などの発語にも引かれる。
古人が「辨ぜんと欲して已に忘言」と「詠う」たように。

工学部建築学教室助手─講師─
(「まどろみ期」を含んだ20年ほどの万年)助教授ののち、齢50にして教養部図学(画法幾何学)教室に転出して教授。
6年して新設の大学院人間・環境学研究科の、・印の大講座自然・人間共生基礎論
(生活・環境構成論担当)に6年間所属した。

何重もの・印の未踏の中間領域にあって、主−客二元ならぬ一元の風光を模索しなければならず、「汎たり彼の不繋の舟」の古詩にならい、自在ながら場の無限の水深へ向けての投錨を課せられた。
その地平では、制作学、理論
(観相)学、実践(倫理)学という、今日までつづくアリストテレスの三学峻別に先立つ、プロート(原)ディシプリーナリーな「全体」の学・術が要請される。

「七十の夏冬瞬息の程」、──古歌を添える、「夢の世にかつまどろみて夢をまた語るも夢もそれがまにまに」。

建築学教室時代研究室での同学の集い「鏡の会」から還暦時に、田中喬講演集『人間と建築』なる冊子を贈られた。
──いま鏡中に、禿頭 たる形影をうつし合う。
つまずく、時機を失うの意味
   石井和佳(昭和25年卒)
主な作品
エクスポ 70日本庭園(政府出展)設計 10万坪に、1〜8棟ほかの軒、亭、楼など 30代中半
セントールホッケホテル(ラージギル)設計 印度仏蹟巡礼路 50歳前後
ホッケホテル(ルンビニ)基本設計 印度仏蹟巡礼路 50歳前後
学会活動
日本建築学会会員
美学会会員
意匠学会会員


著  書
名  称 出版社 発行日 コメント
『建築的事象の研究』 私家版 昭和51年 学位(工学)請求論文
『建築学初歩』 学会誌 昭和59年
『建築術の実践』 ナカニシヤ出版 昭和63年
『建築家の世界』 ナカニシヤ出版 平成3年
『小建築論――生活環境構成論へ』 ナカニシヤ出版 平成8年


参考資料1:『現代日本人名録94(3)』、日外アソシエーツ編刊、1994年
参考資料2:『新訂増補 日本著者名・人名典拠録』、日外アソシエーツ編刊、2002年
2005年4月28日更新:本文・主な作品・学会活動●2006年5月25日更新:タイトル・写真・連絡先(削除)●2008年1月16日更新:経歴●