
トチノキ 【栃・橡】
[その他の名称]
シチヨウジュ【七葉樹】

トチノキ科トチノキ属の落葉広葉樹。散孔材。
学名 : Aesculus carnea

北海道、本州、四国、九州に自生する。特に、東北地方や北海道南部に多い。また、中国にも分布する。

辺心材の境界は不明瞭で、全体に淡い紅黄白色から淡黄褐色を呈する。材面には絹のような光沢がある。板目面に著しいリップルマーク(さざ波模様)が現れることがある。

木質はやや軽軟で、木理やや交錯。木肌は緻密で、表面仕上がりは良好。加工性はよいが、乾燥が不十分だと狂いやすい。耐朽性は小。
気乾比重 : 0.53

家具材、建築材、器具材、楽器材、椀や盆などの刳物、彫刻材など。特に、縮杢が現れたものは茶道具や工芸材料として珍重される。

5月頃に白色の花が咲き、秋には実を付け熟すと殻が3つに裂け、光沢のある赤褐色の実が現れる。
実はすりつぶしてトチ餅などをつくる。
類似種のマロニエ(セイヨウトチノキ)は、パリの街路樹として有名。