
サワラ 【椹・花柏】

ヒノキ科の常緑針葉樹。
学名 : Chamaecyparis pisifera

日本特産で、本州北部から中部、中国を経て九州に至る。木曾地方・飛騨地方に多く、江戸時代には木曽五木の一つに指定され保護されていた。幹高は30mに達する。

辺心材の区分は明瞭で、辺材は白色、心材はくすんだ黄色褐色。ヒノキに比べ光沢や香気がない。

軽軟な材で、水湿によく耐える。切削等の加工性は良い。乾燥は容易であるが割れやすい。
気乾比重 : 0.34

建築材、器具材のほか、桶や障子・襖(フスマ)の組子の材となる。

葉は細く、裏面の白斑がV字形で、ヒノキのY字形と区別できる。
サワラは庭木、生垣用に植えられることが多く、変種としてオウゴンシノブヒバ(別名、日光ヒバ)
・ヒヨクヒバなど葉の美しい園芸品種がある。台湾のべニヒ(紅檜)も類似種である。