
ヤマザクラ 【山桜】
[その他の名称]
ホンザクラ 【本桜】

バラ科サクラ属の落葉広葉樹。散孔材
学名 : Prunus jamasakura

本州、四国、九州に自生。また、朝鮮半島にも分布する。蓄積量は少ない。

辺心材の境界は明瞭で、辺材は淡い黄褐色。心材は褐色で、時に暗緑色の縞模様を呈する。年輪はやや不明瞭。

木質はやや重硬で強靭。木理ほぼ通直で木肌は緻密。加工性、着色性ともに優れ、磨くと光沢がでる。乾燥はやや困難であるが、狂いは少ない。耐久性は高い。
気乾比重 : 0.60

高級家具材、楽器材、建築材、造作材、彫刻材など。また、山桜は、日本では最もポピュラーで香りの強い燻煙材(スモークチップ)として人気が高く、羊・豚肉などのクセのある素材にむいてる。

山桜の樹皮を素材にした工芸品を樺細工(かばざいく)と呼ぶ。
また、樹皮からは桜皮(おうひ)と呼ばれる生薬がとれ、喉の薬となる。
木質的によく似た、樺やミズメなども一般に「サクラ材」として流通しており、それと区別するため山桜のことを「本桜」と呼ばれる。