
イヌマキ 【犬槙】
[その他の名称]
クサマキ。単にマキともいう。

マキ科マキ属の常緑針葉樹。
学名 : Podocarpus macrophylla D.Don.

本州中部から四国、九州、沖縄の暖地に自生。また、台湾や中国にも分布。20mを超す大木になるものもある。

樹皮は灰白色で浅く縦裂する。辺心材の区分は不明瞭で、材は褐色を帯びた黄白色。
年輪は注意しないと見辛い。枝が多いので、材に節が多く、脂気や臭気もある。

針葉樹の中ではやや重硬で、水湿や白蟻に強く、保存性・耐虫性に優れた材。肌目は精で、加工は容易。
気乾比重 : 0.48〜0.54

建築材、土木材、器具材。特に桶類に適する。白蟻の害が多い沖縄では、一級の建築材である。

雌雄異株で、5〜月頃に花をつけ、9〜10月頃に実がなる。
生け垣や庭木として植えられるラカンマキ(羅漢槇)は、イヌマキの変種。