お葬式のアラカルト
お葬式の飾り物など、昔からの習慣として残っているものは
たくさんあります。近年、簡素化の声と共に省略されてきている
ものも少なくありませんが、その主なものの由来・意義などを
まとめてみました。
北 枕 (きたまくら)
お遺体を、頭を北に向けて安置することをいいますが、
これは、お釈迦さまが入滅涅槃の時、頭を北に、顔を西に向け、
右脇を下にして亡くなられたことに由来しています。
家の方角の関係で北枕が無理なときには、頭を西に向けても
良いでしょう。
一本花 (いっぽんばな)
亡くなられたときから初七日の終わるまでの間、一輪ざしに花を
一輪いけてお供えします。
これは、十大弟子のひとり迦葉尊者が、お釈迦さま入滅の
七日後に、その地より一本の花を携えてきた修行者によって、
お釈迦さまの入滅を知らされたことによっています。
ちなみに、遺体の枕飾りとしては、香炉(線香)、燭台(ろうそく)、
一本花と枕飯・枕団子、水をお供えします。
枕 飯 (まくらめし)
一膳飯ともいいますが、生前使用していた茶碗にご飯を丸く
山盛りにして、お箸を中央にたてます。この時、一本箸といって、
お箸を一本だけたてることもあります。
この枕飯は、死者の霊魂は死後いったん喪家を離れると
されていましたので、その霊魂を呼び戻すという意味がありました。
枕飯と共に、枕団子をお供えする習慣もあります。
枕団子 (まくらだんご)
枕元にお供えするので枕団子といいますが、その数は地方に
よって差異があるようですが、六文銭と同じく、六道のお地蔵さまに
一個ずつお供えしてゆくということで、六個が基本のようです。
四 華 (しか)
四華は、紙華とも書きますが、この地方では、シカバナと呼ばれて
います。白紙でつくったシカバナ四本をひとつの台に立て、一対、
合計八本ののシカバナを飾ります。
このシカバナの由来は、お釈迦さまが入滅されたとき、その死を
悼み悲しんで沙羅双樹の木が変白したとという、その沙羅双樹の
木になぞらえて、お釈迦さまの涅槃を、ひいては死者の涅槃を
意味しています。
このシカバナは、墓地に埋葬の時お墓の四隅に立てていましたが、
最近は棺と一緒に火葬場に運ぶことが多いようです。
大幡・小幡・天蓋 (おおばた・こばた・てんがい)
葬儀の際、白紙で大幡四枚、小幡四枚、天蓋一枚を調製する
のは、竜頭・行燈などと共に野辺の葬列に使用されていたなごりです。
現在では野辺の葬列は行いませんので、順次省略されています。
神 棚 (かみだな)
死の忌みのけがれをふせぐため、家の神棚に白い紙を貼ります。
これを取り除くのは、忌み明けにおこないますが、神道の忌み明けは
五十日とされています。また、この忌みの五十日間は、神社の鳥居を
くぐることは遠慮すべきこととされています。
これにともない、鴨居に飾られている写真・書額などにも白紙が
貼られていることがありますが、本来お性根のはいっていない写真等に
白紙を貼る必要はありません。
