千手院
(住所) 岡山県井原市野上町971

(本尊) 十一面千手観世音菩薩

(御詠歌)
 いたみやま 月の光の かがやけば
  くらき道にも いかで迷わん  
( 見 所 )
 浪形貝化石岩自然庭園
 (岡山県の天然記念物である浪形貝化石岩の露出を
  巧みに取込んだ自然庭園)
( 由 来 )
聖武天皇の天平九年三月、行基菩薩により開創され
七十二坊を有した。
千手院は、その統轄としての寺格をもち大坊といわれ、
一山の行事を執行する。
また、往時は、八丁四面の地をもち、その四隅に諸天善神を
勧請安置し「シメ」を張り、真言密教の霊地と定められていた。

保元年間、火災により消失のところ、建長三年藤原資泰
(那須与一一族)再建し、梵鐘を寄進した。
くだって天文年間、尼子・毛利両雄の戦場となり、一山の
宝物文書一切焼失した。
梵鐘は猿掛城に持ち去られ、のち笠岡市持宝院に寄進されたが、
現在、和鐘としては三十九番めに古いものである。

慶長二年、隆慶上人再興。
現在の建物は寛政六年改築したものである。鎮守は八幡社で、
天慶年間に一国一社八幡宮として勧請したものである。

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