（住所） 岡山県川上郡成羽町 　下原３７０番地 （本尊）　聖観世音菩薩 （御詠歌） 観世音　秘めまいらする　龍泉に　 　めぐみの月の　かげぞさやけき

（　見　所　） 岡山県重文の石造供養方柱碑 　　［孝子が父母の霊を慰めた碑］ （高さ１ｍ58cm、幅22cm、厚さ15〜22cm） 岡山県重文の南無仏太子像 　　［聖徳太子の二歳像で 　　　十四世紀の作］

（　由　来　） 聖武天皇の天平四年（730）、僧行基の開創。 下って大同年間に弘法大師が巡錫の時、 聖観世音菩薩の尊像を彫刻安置されたと 伝えられ、これが御本尊となっている。 この尊像は、桧材一木彫の立派な立像で 弘仁仏の秀作といわれ、県の重文で秘仏と なっている。 その後仏閣は荒れたままになっていたが、 後醍醐天皇の元弘三年（1333）に 僧杲仁（こうにん）が入山し、伽藍を 造営して法灯を輝かし、中興の基礎づくりをした。 寺はもと山麓にあったが、寛政二年（1790）、 全遍法印の世代に火災にあい全焼した。 しかし法印は、現在地に敷地を移して、一代の間に再建した。 そして、杲仁より数えて現在の住職は、三十四世にあたる。 なお、現在の本堂は、明治初年に大改築されたものである。

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