明王寺
(住所) 岡山市竹原185

(本尊) 聖観世音菩薩(観音堂本尊)
      毘沙門天(本堂本尊)

(御詠歌)
 にごりえに ひとたびおつる たきがわの
  すむとももとの きよきには似ず  
( 由 来 )
奈良時代天平勝宝の頃、時の天皇孝謙女帝の勅願をもって、報恩大師の
開基により、備前の國に四十八ケ寺が千手観音を本尊として創建されたが、
当寺もその一つである。その後、時には兵火に炎上して堂宇を失うなど、
波乱興廃を繰り返しながらも法灯は今日に伝えられたのである。
中興は、毘沙門天の霊異を伝え聞いた、鞍馬山の峰延師が仏殿僧舎を営構し、
洛北鞍馬山にちなんで馬路山と号したのである。
本堂の毘沙門天は、七福人のお一人で、福徳富貴の神様と敬われており、
脇堂・観音堂の聖観音は、行基菩薩の作と伝えられるが、腰帯をのぞかせ
乳首をあらわにして慈悲深い母の姿を現じておられる。本堂の前の猿塚は
痔の神様として信仰され、特に下の病に霊験あらたかである。境内東方の
摩利支天は、合格祈願等の勝負の神様として信仰されている。
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