日本宇宙少年団
1. 宇宙少年団の歴史
(1) 時代背景
 21世紀には、宇宙は間違いなく人類に開放されたものとして存在するでしょう。そして私たちの住む地球と同じように宇宙環境を整備、利用して行くのがまさに次の世代、今日の青少年たちなのです。
 この意味からも、来るべき宇宙時代の未来を切り開く人たちを育成することは、極めて重要なことです。
(2) 米国宇宙少年団の誕生
 このような趣旨から、アメリカ合衆国では1984年10月、レーガン大統領の宣言により、科学、数学、技術に関する興味と関心を育む、青少年宇宙飛行士プログラム(Young Astronaut Program=YAP)が発足し、今やその会員は75万人を数えるに至っています。
(3) 日本宇宙少年団の誕生
 日本でも同趣旨から、1986年(昭和61年)5月8日に、つくばで「モデルYAC」が結成され(参加者75名)、早速、宇宙科学や宇宙ステーションの勉強を開始、同1986年(昭和61年)8月22日には「日本宇宙少年団(Young Astronauts Club-Japan)」がめでたく誕生しました。そして、同1986年(昭和61年)11月21日、ついに「財団法人日本宇宙少年団」として法人格(内閣総理大臣の許可)が与えられたわけです。
(4) YAIの設立
 1987年7月30日、つくばエキスポセンターで、カナダ、ソ連(当時)、アメリカ、日本の4カ国によるYACサミットが開催され、「国際宇宙少年団機構・YAI(Young Astronauts International)」が設立されました。それ以来、世界の宇宙少年団は、活発な国際交流による相互理解を深め、ひいては、世界平和の実現を目指しており、日本はこの中で主導的な役割を担っています。そして、現在では、アメリカ、ロシア、韓国、中国、ブルガリア、カナダ、イギリス、ウクライナ、カザフスタン及びベラルーシとの国際交流を積極的に推進しています。
 さらに、日本は、韓国と協力して、東南アジア各国の宇宙少年団の設立及び活動を支援しています。
2. YAC活動の目的
(1) 日本宇宙少年団の目的
 日本宇宙少年団は、21世紀を担う青少年を対象に、次の目的を持って活動しています。
@宇宙への夢を通して科学への探求心を育む。
A活発な国際交流を通して相互理解と協調性を育む。
B豊かで平和な21世紀の国際社会を担う人材育成を目指す。
 ※YAC憲章
 私達YAC団員は、21世紀の宇宙時代を担う人間として、常に探求心と向上心を身につけることを誓います。
 私達YAC団員は、宇宙船地球号の乗組員として、世界中の人々と共に、豊かで平和な未来を目指すことを誓います。
(2) 国際宇宙少年団機構の合言葉と宣言
 YAC−Jは、国際宇宙少年団機構に加盟しています。この機構は
「PEACE THROUGH SPACE(宇宙を通しての平和)」及び
「GO TO MARS TOGETHER(一緒に火星へ行こう)」
を合言葉に結成された世界的組織です。
 この前者には、次の通り付随宣言があります。
 (我々は、21世紀を担う人間として、宇宙について学び、共に探求心と向上心を高め、豊かで平和な未来を目指します。
3. YACの事業
 YACは団員に対して、宇宙や科学への関心や理解を一段と深めさせ、さらに国際交流を通じて国際的視野に立つ青少年の育成を目指して以下の事業を行います。
※第4条−YAC本部の目的を達成するために、次の事業を行う。
(1) 青少年に対する宇宙及び科学に関する知識の普及啓発の促進。
(2) (1)に必要な需品の調整及び供給
(3) (1)に必要な施設の設置及び運営
(4) 宇宙及び科学に関する青少年の連携及び国際交流の促進
(5) 宇宙及び科学に関する教育用の機器及び施設の開発並びに普及に関する収益事業
(6) その他本YAC本部の目的を達成するために必要な事業
4. YACの存在意義
(1) 社会の中で果たすべき役割
 YACの役割には、積極的役割と消極的役割とがあります。
@積極的役割
 地域のの子どもが抱いている漠然とした宇宙への関心を、科学的領域へ導き、できれば、宇宙における地球と人類の位置づけに関する洞察力及び科学全般への探求心と向上心を養うことです。
 子どもの気ままな夢や希望の中には、見逃すことの出来ない重要な芽があります。この芽が宇宙規模の自然現象に根を降ろしている場合、大人はこれを大木に育て、開花させ、果実を収穫させなければなりません。
 YACの役割は、そのための器となり、土壌となり、水となり、道具となって、若芽の成長過程に最適の環境を提供することです。
●宇宙及び科学全般への関心をすくい上げ、定着させること。
●好奇心や探求心を満足させること。
●自然現象への感動を積極的な行動力へと発展させること。
●子どもの持っている認識・創造能力を十分引き出す。
A消極的役割
 受動的ないし付随的役割であり、
(a)社会的側面
(b)教育的側面
(c)人間的側面
に分けられるでしょう。
(a)社会的側面というのは、行政と住民の間にあって機能することです。
(b)教育的側面というのは、学校教育でカバーしきれない学習を、事実上分担することです。
(c)人間的側面は、人格の形成ということです。
(2) 一般社会における連携と啓発
 YACが、団体として存在していることに伴う公的・世俗的な連携というのがあります。
 例えば、地域の青少年協会主催による児童福祉問題や非行少年問題に関する集会、あるいは、地域子ども行事としての共同イベントに団体として参加するなど、子ども全般にかかわる活動の機会があるということです。
5. YAC役員
理  事  長 松本 晟 ペンネーム 松本 零士
本 部 団 長 毛利 衛 日本科学未来館館長 宇宙飛行士
本部副団長 古川 聡 宇宙航空研究開発機構 宇宙飛行士
本部副団長 山崎 直子 宇宙航空研究開発機構 宇宙飛行士
6. 日本宇宙少年団本部のHP

(財)日本宇宙少年団
YAC