冬の備後一ノ宮(吉備津神社)
冬の備後一ノ宮(吉備津神社)(2007/01)
当社は福山市新市町宮内にあり、地元では「一宮(いっきゅう)さん」と呼ばれ、親しまれています。
備後国一ノ宮として大同元年(806)に創建されたと伝えられますが、定かではありません。神社名が確認できる最初の史料は久安4年(1148)のものとのことです。
弘安10年(1287)に一遍上人が訪れ、舞楽が奏された様子が『一遍聖絵』(国宝)として残っています。これをみると、当時、すでに当社が広大な伽藍であり、神仏習合であったことが分かります。主たる祭神は、大吉備津彦命です。
境内と周辺の山林は、史跡一宮(桜山慈俊挙兵伝説地)として指定されています。
また、境内には慶安元年(1648)に再建された本殿(国指定重要文化財)や、神楽殿(県指定重要文化財)などの建造物のほか、多くの末社・摂社が現存しています。
JR新市駅から県道26号線を北へ向かうと、まず右手にかなり大きな御池が目に入ります(スケッチ1)。ここにあるのは、厳島神社です。
そこで左折し大鳥居、随神門をくぐり、参道に入ります。広い境内の左手に大きな銀杏の木(大公孫樹、その周りは目の高さで6人が手を繋いでやっと囲むことができる、樹齢?)があります(スケッチ2)。
長い石段を上っていくと、その上に神楽殿、拝殿、本殿と続きますが、その石段上り口に大山祇神社があります(スケッチ3)。
本殿は入母屋造・桧皮葺、桁行7間・梁間4間の大きなもので、向拝は3間、千鳥破風・軒唐破風付き。神社にもかかわらず外部・内陣とも朱塗りです(スケッチ4)。
本殿に向かって左手には多理比理神社があります(スケッチ5)。
例年、節分には"天下の奇祭”と呼ばれる「ホラ吹き大会」が夜を徹して催され、多くの人が集まります。
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1.御池橋
| 2.大公孫樹
| 3.脇参道(車道)と大山祇神社
| 4.本殿(国指定重文)
| 5.多理比理神社から本殿を望む
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