April,1999 (2)

Ch.Haut-Brion '87
(France-Bordeaux)
シャトー・オー・ブリオン

Ch. Bouscaut '85
(France-Bordeaux)
シャトー・ブスコー

La Chapelle de La Mission Haut-Brion '94
(France-Bordeaux)
ラ・シャペル・ド・ラ・ミッション・オー・ブリオン

Chateauneuf-du-Pape '78
(France-Cotes du Rhone)
シャトーヌフ・デュ・パプ

Sampatic
(France-Cotes du Rhone)
サンパティック

Palette (Rose) '95
(France-Cotes de Provence)
パレット(ロゼ)

Terre di Galatrona '96
(Italy-Toscana)
テッレ・ディ・ガラトローナ

Jordan Cabernet Sauvignon '94
(America-California)
ジョーダン・カベルネ・ソーヴィニヨン

Montes Alpha Merlot '96
(Chile-Curio Valley)
モンテス・アルファ・メルロー

Montes Alpha Cabernet Sauvignon '96
(Chile-Curio Valley)
モンテス・アルファ・カベルネ・ソーヴィニヨン

Veuve Clicquot Ponsardin La Grande Dame '90
(France-Champagne)
ヴーヴ・クリコ・ポンサルダン・ラ・グランダム



France-Bordeaux

BEST TASTY WINE OF THIS MONTH

Ch.Haut-Brion
シャトー・オー・ブリオン

グラーブ(ペサック) 赤 (CS45,M37,CF18)
('87 \15,000位)

 1855年、メドック地区の格付けの際、あまりにも当時から定評があったため、グラーブ地区ながら例外的に第1級に格付けされたオー・ブリオン。英国で最初に有名になり、初めて単独シャトー名を名乗ったのも、このワイン。ステンレスの発酵タンクも早い時期から導入し、現在も意欲的なワイン造りをしています。
 難しい年だったと言われる87年。しかしながら、1級のシャトーは、やはり素晴らしい。派手なタイプのワインではありませんが、そのエレガントで知的な感じはオー・ブリオンならではの味わいなのでしょう。第1級シャトーの熟成の感じを、廉価で味わうのなら、うってつけだと思います。
(メドック格付け第1級、グラーヴ格付け)


Ch. Bouscaut
シャトー・ブスコー

グラーブ 赤 (CS50,CS35,CF&Ma15) 
('85 \8,000位)

 赤、白共にグラーヴ格付けに指定されるシャトー・ブスコー。グラーブの中では、比較的ガロンヌ河に近い場所に位置します。
 グラーブの赤ワインは、スパイシーで、内向的(クール)なイメージなのです。全体的にまとまったミディアム。いい出来なのですが、ちょっと地味な印象でしょうか。難しいところです。
(グラーヴ格付け)


La Chapelle de La Mission Haut-Brion
ラ・シャペル・ド・ラ・ミッション・オー・ブリオン

グラーブ 赤 (CS48,M45,CF7) 
('94 \6,000)

 グラーヴにおいて、シャトー・オー・ブリオンと共に輝かしい歴史を持つラ・ミッション・オー・ブリオン。
 このワインは、そのセカンド。恥ずかしながら、ラ・ミッション・オー・ブリオンと間違えて、「安い!」と思って買ってしまった物。皆さん、よく似ているので、注意して下さい。
 セカンドでもいいワインですよ。やはり、スパイシーで、クールなイメージ。しかも果実味がしっとりしながら豊かさがあります。ただ、けっして堅い感はないのですが、最後まで開ききらなかったような。あともう少し置くとよかったかもしれません。



France-Cotes du Rhone


Chateauneuf-du-Pape
シャトーヌフ・デュ・パプ

シャトーヌフ・デュ・パプ 赤 (グルナッシュ他)
('78 \5,000)

 初めてこのワインの存在を知った時、本当に驚きでした。「どうして、ルロワがヌフ・デュ・パプを造ってるの?なんで、ローヌのビッグ・ヴィンテージ78年物が5000円なの??」
 本当にあるんですね、ルロワのヌフ・デュ・パプ。20年以上の時を経てなお、しっかりした果実味。そして、丸くなったタンニンと酸味のバランスが絶妙です。「さすがに気品を感じるヌフ・デュ・パプだなあ」と思っている所へ中華風の料理と合わせてみると、そのワインの持つ甘さが全開。本当によく合いますよ、中華料理。是非、試して下さい。
(このワインを教えてくれたほげちゃん、本当にありがとう。感謝します。)
(ルロワ)



BEST VALUE WINE OF THIS MONTH

Sampatic
サンパティック

コート・デュ・ローヌ 赤 (メルロー、シラー)
(\2,250)

 今、ブルゴーニュでも最も人気の高いネゴシアンの一つとなったドミニク・ローラン。ファースト・ヴィンテージは、1989年。元パティスリーのシェフだったというローラン氏は、40種類以上にも及ぶワインを少量生産するため、非常に入手困難かつ高価で取引きされています。
 評論家のタンザー氏は、ここのワインを絶賛、パーカー氏においては、95年物のワイン全てに87点以上をつけています。
 ドミニク・ローランのワインを飲んだ方々の意見では、「まだ飲むには早い」という感想が多い。かなりしっかりした造りのようです。
 このサンパテックというワイン、ローラン氏がローヌで南仏系のぶどう品種でつくるヴァン・ド・ペイ。ちょっと珍しい1本です。多分これノン・ヴィンテージ。
 ノン・ヴィンテージだからこそ、当然飲み頃。シラーの特徴的なスパイスの香りも印象的です。味わうととてもバランスが良くて、コクがある。まったりとした感じですね。この価格なら、とてもお買い得だと思います。
(ドミニク・ローラン)



France-Cotes de Provence


Palette (Rose)
パレット (ロゼ)

パレット ロゼ (グルナッシュ、サンソー他)
('95 \3,500)

 昨年の「田崎真也のワインライフ」お花見特集で紹介されていたワイン。ようやく見つかったので、今年のお花見で飲んだもの。
 パレットとは、プロヴァンス地方の中央にある最も小さい区画(25ha)で、ロゼの他に赤と白もあります。
 色はロゼというより、凄く鮮やかな赤紫。ある資料には「玉ネギの皮のような色」とあります。納得。まず豊かなアルコール香にビックリ。色のイメージに反してかなりしっかりしています。有名なタヴェルのロゼをよりシャープに、より深くした感じでしょうか。お花見よりちゃんとしたコースにでも、合わせてみたいワインです。
(シャトー・シモーヌ)



Italy-Toscana

Terre di Galatrona
テッレ・ディ・ガラトローナ

トスカーナ 赤 (サンジョヴェーゼ、メルロー)
('96 \2,100)

 購入先のエノテカさんの説明によると、「単独でも良し、ブレンドしてまた良し、のサンジョヴェーゼですが、このワインはサッシカイアのエノロジースタッフがカベルネではなく、メルローをブレンドして造りました。」という事。こういう売り文句に弱いなあ。
 香りはメルローを強く感じさせるワイン。ただ、味わいはサンジョヴェーゼの要素が強く、酸味主体だったような気がします。イタリアの風土は、メルローよりカベルネ・ソーヴィニヨンの方が栽培に適しているのでは?と思っているのですが、このワインの香りには、これからのメルローに期待がもてるように思いました。
(ペトローロ)



America-California


Jordan Cabernet Sauvignon
ジョーダン・カベルネ・ソーヴィニヨン

アレクサンダー・ヴァレー 赤 (カベルネ・ソーヴィニヨン)
('94 \6,000)

 先月紹介したジョーダンのスパークリング・ワイン。これは、ジョーダンの定評あるカベルネ・ソーヴィニヨンです。
 これは、好きです。カリフォルニアにしては、とってもフレンチ・スタイル。肉付きが良いタイプではありませんが、典型的なボルドーのカシスやスパイスを感じます。酸とタンニンのバランスも良く、優しい果実味がとても優雅。飲んでみて下さい。
(ジョーダン・ヴィンヤード・アンド・ワイナリー)



Chile-Curio Valley


Montes Alpha Merlot
モンテス・アルファ・メルロー

クリコ・ヴァレー 赤 (メルロー)
('96 \1,980)
Montes Alpha Cabernet Sauvignon
モンテス・アルファ・カベルネ・ソーヴィニヨン

クリコ・ヴァレー 赤 (カベルネ・ソーヴィニヨン)
('96 \1,980)

 チリのディスカヴァー・ワイン社の銘柄がモンテス・アルファ。1988年に「チリ産プレミアム・クオリティ・ワインを造る」という志を持つ4人の出資者によって設立。クリコ・ヴァレーに約100haの畑を所有し、現在では社名もディスカヴァー・ワインからモンテスに変更されています。
 このメルローも、果実の風味が活きた、バランスのいいワイン。また、カベルネ・ソーヴィニヨンも、骨格のしっかりしたいい赤です。どちらもチリワインの中では、果実の味だけに寄りすぎないワインで、とても好感が持てます。
 ここのフラッグシップは、なんといっても”M”(写真下)。クリコ・ヴァレーの北、サンタ・クルーズのアパルタの丘で生まれる、プレミアム・ワイン。46haの畑のブドウは、樹齢がまだ10年という事ですが、素晴らしいという評判です。また、レポートします。
(ディスカヴァー・ワイン社)



France-Champagne


Veuve Clicquot Ponsardin La Grande Dame
ヴーヴ・クリコ・ポンサルダン・ラ・グランダム
('90 \12,000)

 1772年、ランスに創業された、名実共に定評のあるシャンパン・メーカー。1962年ヴィンテージより、出荷された最上級キュヴェがこの「ラ・グランダム」。
 このシャンパンはこちらで特集しています。 
(ヴーヴ・クリコ)



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