July,1998 (2)

Les Forts de Latour '89
(France-Bordeaux)
レ・フォール・ド・ラトゥール

Nuits-Saint-Georges '87
(France-Bourgogne)
ニュイ・サン・ジョルジュ

Bourgogne Couvent des Jacobins '96
(France-Bourgogne)
ブルゴーニュ・クーヴァン・デ・ジャコバン

Chateauneuf-du-Pape '95
(France-Cotes du Rhone)
シャトーヌフ・デュ・パプ

Ch. L'Hospitalet La Clape Extreme '95
(France-Coteaux du Languedoc)
シャトー・ロスピタレ・ラ・クラープ・エクストリーム

Iphofer Julius Echter Berg '95
(Germany-Franken)
イプヘーファー・ユリウス・エヒター・ベルク

Montebello Spumante Rose
(Italy-Veneto)
モンテベッロ・スプマンテ・ロゼ



France-Bordeaux


今月の一推し

Les Forts de Latour
レ・フォール・ド・ラトゥール

ポイヤック 赤 (CS80,M10,CF10)
('89 \8,500)
 あの格付け第1級シャトー・ラトゥールのセカンドラベル。初ヴィンテージは、1966年。主にラトゥールの畑の樹齢の若いぶどう樹から造られる。セカンドの中でも評価の高い一本。
 89年を飲む機会に恵まれました。いいワインです。ラトゥールは、メドックの中でも男性的と言われますが、ブドウの凝縮感、複雑な香り、色もかなり濃い赤、セカンドにしてこの厚みは感動です。そして、このワイン、まだまだ元気。あと5年は軽くもつでしょう。
 抜栓して1時間後から、また違う優しい味わいに。良い年のシャトー・ラトゥールはこんなニュアンスなんだろうというのが分かると思います。。
 ただ、このワイン、89年ヴィンテージは、もうあまり残ってないのでは?あったとしても今では1万円は、軽く超えるでしょう。


France-Bourgogne


Nuits-Saint-Georges
ニュイ・サン・ジョルジュ
ニュイ・サン・ジョルジュ 赤 (PN,Pb,PL)
('87 \9,850)
 ニュイ・サン・ジョルジュ村は、コート・ド・ニュイのワイン産業中心地。ここから生まれる赤ワインも有名です。
 87年は、あまりいい年ではないものの、今飲むなら結構いけるのではと思い食事会に用意しました。それも、DRC(ロマネ・コンティ社)と並ぶブルゴーニュの巨頭、ルロワ社の物。さすがにお値段は少々張りますが。
 色はやや明るめのルビー色。30分前には開けておいたのですが、まだまだ時間のかかるワインでした。最初の口当たりは、少し荒い感じがして、香りも少し弱い。失敗したかなと思ったのですが、さすがにそこはルロワのワインです。時間を置くにつれて、口当たりもよくなり、ムクムクっとパワーが出てきます。タイプ的にはヴォーヌ・ロマネに近く、ブルゴーニュを頂きましたという感のある一本でした。
(ルロワ社)


Bourgogne Couvent des Jacobins
ブルゴーニュ・クーヴァン・デ・ジャコバン
ブルゴーニュ 白 (Ch,PB)
('96 \2,600)
 一口にAOCブルゴーニュといっても、色々なタイプがあるし、価格も様々。その造り手(ドメーヌ、ネゴシアン)によって味も違ってきます。
 これは、ボーヌに本拠を構えるネゴシアン、ルイ・ジャドー社の物。そして、ちょっとグレードの高いクーヴァン・デ・ジャコバンです。
 昔、このルイ・ジャドー社に行って、ブルゴーニュの様々な赤や白を飲んでから、ワインの魅力にとりつかれた、思い出のネゴシアンです。ここのメーカー、上はモンラッシェ、シャンベルタン、エシェゾー、下はこのブルゴーニュやボージョレまで造るブルゴーニュでも大手のメーカー。しかしながら、そのワインの品質は、素晴らしいし、価格も適正な価格で販売されていると思います。ワイン選びに迷ったら、この人形の顔のラベル、憶えておいて損はないと思います。
(ルイ・ジャドー社)


France-Cotes du Rhone


Chateauneuf-du-Pape
シャトーヌフ・デュ・パプ

シャトーヌフ・デュ・パプ 白 (グルナッシュ・ブラン他)
('95 \5,600)
 ローヌ南部で最も有名なシャトーヌフ・デュ・パプ。皆さんもご存知でしょう。ところで、このワイン、白ワインです。シャトーヌフ・デュ・パプには、白もあるんです。ただ生産量は、少ないので店頭ではあまり見かけないですよね。
 やはり、この地域らしくアルコール度数は14%とやや高め。甘い蜜のような香りとまだ若い清廉な香りが混ざっています。癖がないとは言えないのですが、一口、二口と飲むにつれてスッと入っていく。不思議なワインです。コースの料理と飲んでも通して頂けるような気がしました。
 ワイン通のK氏も、「初めて飲んだけど、いいワインだね」って誉めてました。



France-Coteaux du Languedoc

Ch. L'Hospitalet La Clape Extreme
シャトー・ロスピタレ・ラ・クラープ・エクストリーム
ラングドック 赤 (シラー、グルナッシュ他)
('95 \2,980)
 ジャック・リブレール氏、長者番付常連のフランスの不動産王。ベアトリス夫人、ワシントン世界銀行のエコノミスト。この2人が、91年に別荘建築用に買った土地が、このラングドック。土地の調査をした所、非常にぶどう栽培に適しているという。そこで、ワインを造る。
 やっぱり大物のやることは、違います。今までの仕事を投げ捨て、ワイン造りをやる訳ですから。
 香りは、ほんとに華やか。南部らしい元気さで一杯です。ボディーは中重口、予想よりは飲みやすく仕上げてあります。酸味が効いていて、少し青い部分も感じられますが、まだ、91年に始まったばかりのドメーヌです。当然でしょう。これからが期待できる一本です。
(ドメーヌ・ド・ロスピタレ)




Germany-Franken


Iphofer Julius Echter Berg
イプヘーファー・ユリウス・エヒター・ベルク
フランケン 白 (シルヴァーナ)
('95 \3,500)
 久しぶりのドイツワイン。それもボックスボイテル(羊の袋という意味)型のボトルで有名なフランケン地方のもの。
 これは、クオリティーの高いワインです。ドイツらしいほのかな甘みの中にも、ちゃんと筋の通った酸味が特徴。男性、女性半々の席で飲んだのですが、女性にも飲みやすいって評判でした。大人数の集まりには、最適です。
(ヨハン・ルック醸造所)



Italy-Veneto

Montebello Spumante Rose
モンテベッロ・スプマンテ・ロゼ
ヴェネト スプマンテ (ピノ・ネーロ、コルヴィナ他)
(\1,100)
 暑い季節、やはりスパークリングがいいですね。このスプマンテ、多分甘いだろうし今一かなと思ったのですが。
 あらあら、飲んでみると意外にもスキッとしてて甘味と酸味の調和のとれた味。いちごのような香りが印象的。この価格なら十分許せます。許せるどころか、結構ワインを飲んでいる人でも美味しいと思うはず。機会があれば、ブラインドテストでもして遊んでみたら面白いでしょう。
(メロ社)

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