November,1998 (2)

Ch.Cos d'Estournel '81
(France-Bordeaux)
シャトー・コス・デストュルネル

Ch.Lynch Bages '70
(France-Bordeaux)
シャトー・ランシュ・バージュ

Reserve de la Comtesse '93
(France-Bordeaux)
レゼルヴ・ド・ラ・コンテス

Ch.Margaux '59
(France-Bordeaux)
シャトー・マルゴー

Vieu Chateau Certan '89
(France-Bordeaux)
ヴィユー・シャトー・セルタン

Volnay Santenots (Michelot-Buisson) '90
(France-Bourgogne)
ヴォルネー・サントノ(ミシュロ・ビュイソン)

Meursault (Coche-Dury) '95
(France-Bourgogne)
ムルソー(コシュ・デュリ)

Prieure de St-Jean de Bebian Blanc '96
(France-Languedoc Roussillon)
プリウレ・ド・サンジャン・ド・ベビアン・ブラン

今月はフランス産ばかりで...
高額なワインばかりですいません。



France-Bordeaux

Ch.Cos d'Estournel
シャトー・コス・デストュルネル

サンテステフ 赤 (CS50,M40,CF10)
('81 \16,200)

 畑は、ラフィットの隣に位置し第2級の中では最高の評価をされる”スーパーセカンド”。”エストュルネル家の玉石の丘”という意味のこのシャトーは、東洋のパゴタ(神殿)をイメージしています。メドックの中では、メルロー種の比率が40%と高い。
 評判通り、非常に濃く黒に近い色、そして土のニュアンスを持つどっしりとしたワインです。ブドウの濃縮感はすごいし、造りの確かさが感じられます。ただ、日本の食文化を考えるとなかなか難しいワインだなと思いました。第2級。



Ch.Lynch Bages
シャトー・ランシュ・バージュ

ポイヤック 赤 (CS70,M15,CF10,PV5) 
('70 \41,000)

 メドック格付け第5級ながら第2級の実力を持つ、近年非常に評価の高いフルボディのスーパー5級。このホームページを作るきっかけにもなった、感動のワインです。
 今回は、70年を頂く事が出来たのですが、またまた感動。28年という歳月をもろともしない力強さ。あまりにアメリカで人気が出たため、フランス人から「フィネスに欠ける」と敬遠されたり、「プアマンズ・ムートン」と呼ばれたりという話を聞きますが、やはりこの造りは認めざるをえないでしょう。畑はポイヤック村の中心にあり、自分のポイヤック・スタンダードになりそうです。第5級。



Reserve de la Comtesse
レゼルヴ・ド・ラ・コンテス

ポイヤック 赤 (CS50,M35,CF7,PV8) 
('93 \4,500)

 第1級同等の評価を受けるシャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランドのセカンド・ラベル。オーナーのド・ランクザン夫人が、78年より後を継ぎ現在の評価を作り上げたと言われます。
 最初に開けたときは、酸味が強く不安になりましたが、そこはラランドのセカンドです。一杯飲むごとにすべてのバランスを取り始めます。最終的にはしっかりした中にも優しい表情をもついいワインでした。


Ch.Margaux
シャトー・マルゴー

マルゴー (CS75,M20,CF5)
('59 \180,000)

 アメリカの文豪、ヘミングウェーも愛したワイン。彼の孫娘の名前は”マルゴー”。一般的に女性的と言われ、「ボルドーの貴婦人」の名を欲しいままにしています。

このワインはこちらで詳しく特集しています。
 CURRENT TOPICS November 1998 (2)



Vieu Chateau Certan
ヴィユー・シャトー・セルタン

ポムロール 赤 (M60,CF30,CS10) 
('89 \16,000)

 あのル・パンと同じティエンポン家の所有で、畑はペトリュスの南。ペトリュスが台頭するまでは、ポムロールのトップだった。セカンドは、ラ・クラヴェット・ドゥ・セルタン。
 本当に気品のあるワインです。決して軽くはないものの、重過ぎず、メドックにはないエレガントな味わいが印象的です。この地区のいいものをあまり飲んでいないので、分からないのですが、いきなり好みのワインに出会った感じです。一目惚れではなく、一飲惚れ。エレガントという言葉がぴったりのポムロール10傑中の貴族。



France-Bourgogne

Volnay Santenots (Michelot-Buisson)
ヴォルネー・サントノ (ミシュロ・ビュイソン)

ヴォルネー 赤 (PN,Pb,PL)
('90 \6,800)

 ブルゴーニュの中でも素晴らしいワインを生むコート・ドール。北から南へ下ると赤の名産地が続き、このヴォルネー村を最後として、隣のムルソーヘ白ワインの産地へと移っていきます。
 ヴォルネーの中でも、サントノはムルソー村の北端でヴォルネー村と地続きの畑から産する赤で、実はムルソー村に位置するプルミエ・クリュです。
 ムルソーを代表する造り手、ミシュロ・ビュイソンの手掛けるヴォルネー・サントノ。なんと年産600本という希少品です。90年といういいヴィンテージもあり、スミレのような香りの中にも高いアルコール香。女性的な優しさを感じますが、まだまだじゃじゃ馬。あと5年は成長を待ちたかったですね。
(ドメーヌ・ミシュロ・ビュイソン、プルミエ・クリュ)


今月の一推し

Meursault (Coche-Dury)
ムルソー (コシュ・デュリ)

ムルソー 白 (Ch,PB) 
('95 \23,000)

 ブルゴーニュの白ワイン生産者の3傑、コシュ・デュリ。アリエ産オーク新樽を使い、ノン・フィルターで瓶詰めされるACミュルソーは、他のドメーヌの1級に匹敵すると言われます。
 一度飲んでみたかったワインです。その期待を上回る出来です。緑がかった黄金色のワインは涙の粘度が造りをうかがわせます。樽から来るバニラ香も品がよく、なめらかでいて繊細な味わい。それでいてちゃんとしたボディーがある。文句のつけようがありません。ここのムルソー・ペリエールとなると、どんな味がするのでしょうか。
(ドメーヌ・J・F・コシュ・デュリ)



France-Languedoc Roussillon


Prieure de St-Jean de Bebian Blanc
プリウレ・ド・サンジャン・ド・ベビアン・ブラン

ラングドック 白 (ルーサンヌ、マルサンヌ、クラレット)
('96 \3,980)

 今注目のラングドック。最新版のロバート・パーカーの評価でラングドックNo.1がこのプリウレ・ド・サンジャン・ド・ベビアン。
 赤ワインも、アタックのあるタンニンのしっかりしたワインでしたが、白も濃厚。南仏の品種を使い、複雑で個性的なワインです。個性的といってもまとまりがあり、決して嫌みな味はしません。ブドウの皮にしわがよるくらい糖度を上げてから収穫するらしく、果実の能力を引き出した造りが印象的です。これも、現在年産5000本という生産量の少ないワイン。見つけたら試して下さい。


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