November,1998

Ch.Leoville Barton '79
(France-Bordeaux)
シャトー・レオヴィル・バルトン

Cote de Nuits-Villages (Jayer-Gilles) '93
(France-Bourgogne)
コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ(ジャイエ・ジル)

Terre di Franciacorta "Uccellanda" '91
(Italy-Lombardia)
テッレ・ディ・フランチャコルタ ”ウッチェランダ”

Collio Tocai Friulano '96
(Italy-Friuli Venezia Giulia)
コッリオ・トカイ・フリウラーノ

Calera Pinot Noir '96
(America-Central Coast)
カレラ・ピノ・ノワール

Luigi Bosca Cabernet Sauvignon '89
(Argentine-Mendoza)
ルイジ・ボスカ・カベルネ・ソーヴィニヨン

Trapiche Cabernet Sauvignon Oak Cask '94
(Argentine-Mendoza)
トラピチェ・カベルネ・ソーヴィニヨン・オーク・カスク

Trapiche Chardonnay Oak Cask '96
(Argentine-Mendoza)
トラピチェ・シャルドネ・オーク・カスク

Grand Laurent Brut
(France-Vin Mousseux)
グラン・ローラン・ブリュット

今月は美味しいワインが多くて...すべてお薦めです。



France-Bordeaux


Ch.Leoville Barton
シャトー・レオヴィル・バルトン

サン・ジュリアン 赤 (CS70,M15,CF7,PV8) 
('79 \10,000)

 メドックの格付け第2級。このシャトーは、1855年の格付け以降所有者が変わらなかった3つのシャトーのうちの1つで、2世紀にもわたってアイルランド系のバルトン一族が所有しています。第3級のシャトー・ランゴア・バルトンと同じシャトー内で醸造されており、この2つのワインからセレクトされた物がレディー・ランゴアという名前でセカンド・ワインとして造られています。
 非常にバランスのとれたワイン。79年物という事も手伝って、力強いタンニンにも丸みを感じ、ブドウ自体の質の高さを証明する、気品に満ちています。私にとってサン・ジュリアンは最も好みの村です。



France-Bourgogne


Cote de Nuits-Villages (Jayer-Gilles)
コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ(ジャイエ・ジル)

ブルゴーニュ 赤 (PN,Pb,PL)
('93 \7,800)

 コート・ド・ニュイ地区の独自のアペラシオンを持たない4つの村で造られる物を「コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ」と言います。通常、3000円から4000円位で買えるのですが、これはその力強い造りでも評判のジャイエ・ジルの物。
 熟成は新樽100%を信条とするジャイエ・ジル。ブルゴーニュの神様とまで言われるアンリ・ジャイエの従兄弟にあたるロベール・ジャイエ・ジルは、ロマネ・コンティの蔵で働いていたそうです。
 フランス、ディジョンのレストランで頂いたのがこのワイン。当時、造り手なんか気にしていなかったのですが、その美味しさに感動し、ニュイ・ヴィラージュでもここまで美味しいワインがあるんだって驚きました。
 今、93年を飲んでも、本当に美味しいと思える一本です。ブルゴーニュの土地のにおいを思い出しました。
 (ジャイエ・ジル)



Italy-Lombardia


Terre di Franciacorta "Uccellanda"
テッレ・ディ・フランチャコルタ ”ウッチェランダ”

ロンバルディア州 白 (シャルドネ100%) 
('91 \5,000)

 イタリア北部のロンバルディーア州。もともとこのベラヴィスタのオーナーはワインのラベルをデザインしていたらしく、その特徴的なボトルに惹かれます。
 シャルドネをオークの小樽で12ヶ月発酵させて造られるこのワイン。今までに味わった事がない位、本当に色々な香り、味わいのあるワインです。様々な要素を樽の中でまとめ上げた、そんなニュアンスがあります。初心者には、つらいかもしれませんが、面白いワインを探している方は是非チャレンジしてみて下さい。
 (ベラヴィスタ社)


Italy-Friuli Venezia Giulia

今月の一推し

Collio Tocai Friulano
コッリオ・トカイ・フリウラーノ

コッリオ 白 (トカイ・フリウラーノ)
('96 \2,600)

 これだけ、好きな味のワインに出会えた今月。その中でも一推しがこのトカイ・フリウラーノ。トカイ・フリウラーノというのはブドウの品種名らしく、とても口当たりのよい柔らかさと酸味、シャルドネのような熟成にも耐えそうなボディをもっています。実際には、チリ産のソーヴィニヨン・ブランと表示されているワインのほとんどは、このトカイ・フリウラーノ種から造られているらしいです。
 リヴィオ・フェルーガは、フリウリ州の山の中で頑固なおやじさんが造っているらしく、6月に紹介したソーヴィニヨン・ブランも素晴らしく、信頼できる造り手です。
 (リヴィオ・フェルーガ)



America-Central Coast


Calera Pinot Noir
カレラ・ピノ・ノワール
セントラル・コースト 赤 (ピノ・ノワール)
('96 \3,800)

 ジョシュ・ジェンセン。エール大学とオックスフォード大学で学び、あのロマネ・コンティで修行。アメリカへ帰国後、人工衛星を駆使し(説)、現在のマウント・ハーランにロマネ・コンティに似た土壌を見つけワイナリーを興す。目指すは、カリフォルニアのロマネ・コンティ!
 んー、ようやく憧れのカレラを飲む事ができました。なかなか手に入らないんですよね。カレラには4つの単一畑(ジェンセン、セレック、リード、ミルズ)の物があるのですが、これはセントラル・コーストというワイン。フランスで言えばACブルゴーニュという所でしょうか。
 驚くのは、本当にチェリーなどの香りを感じる事。味わいもワイン自体が持つ果実味の強さに感服し、ブドウの収穫量の制限や選別の厳しさといった、造り手の姿勢がうかがえます。下手なACブルゴーニュは相手にならないでしょうね。
 (カレラ社)




Argentine-Mendoza


Luigi Bosca Cabernet Sauvignon
ルイジ・ボスカ・カベルネ・ソーヴィニヨン
(サントリー限定品 特別瓶熟)

メンドーサ州 赤 (カベルネ・ソーヴィニヨン)
('89 \2,040)


Trapiche Cabernet Sauvignon Oak Cask
トラピチェ・カベルネ・ソーヴィニヨン・オーク・カスク

メンドーサ州 赤 (カベルネ・ソーヴィニヨン)
('94 \1,380)


Trapiche Chardonnay Oak Cask
トラピチェ・シャルドネ・オーク・カスク

メンドーサ州 白 (シャルドネ)
('96 \1,420)

アルゼンチンのワインは、こちらで特集しています。
CURRENT TOPICS November 1998



France-Vin Mousseux


Grand Laurent Brut
グラン・ローラン・ブリュット
(\1,500)

 フランスの中で、シャンパーニュ地方以外で造られる発泡酒をヴァン・ムスーと言います。一般には、安物のシャンパンというイメージでしょうが。
 いやいや、これは美味いです。南仏でシャルドネを使って造られるらしいのですが、びっくりするくらい上品で、かつしっかりした味わいがあります。1500円とは恐れ入りました。お薦め。
 (ニコラス・シリング社)


今月のワイン 目次
今月のワイン 前回 今月のワイン 次回



class30 "The Wine"