Ch. Croizet Bages
シャトー・クロワゼ・バージュ
ポイヤック 赤 (CS60,M30,CF10)　
('92 \3,800位)

　メドック格付け第５級のクロワゼ・バージュ。１７世紀まではあのランシュ・バージュなどと同じ敷地内だった。１９３４年からは、マルゴーの第２級、ローザン・ガシを所有する「キエ家」の経営。
　最近の評価から言えば格付け以下という評論家が多いこのワイン。やはり少しこじんまりした印象はあります。（そう言えば２級のローザン・ガシもあまり評判はよくない。）ただ、ポイヤックらしいニュアンスは十分感じられるし、価格的にもＡＯＣポイヤックとして飲むのであれば手堅いワインでしょう。

Medoc (Baron de Rothschild)
メドック（バロン・ド・ロートシルト）
メドック 赤 (CS,M,CF)　
('95 \2,500位)

　前回紹介した、ボルドー地方メドック地区第１級筆頭銘柄、シャトー・ラフィット・ロートシルトが造る、お手頃価格のメドックＡＯＣワイン。
　とても口当たりのよい、その味わいのバランスに優れたワインです。人数の多い集まりには、万人受けするこんなワインが重宝します。お薦めです。　
（ドメーヌ・バロン・ド・ロートシルト）
※「ドメーヌ・バロン・ド・ロートシルト」とは、ロスチャイルド男爵家が経営するグループで、シャトー・ラフィット・ロートシルト、シャトー・リューセック、シャトー・デュアール・ミロン・ロートシルト、シャトー・レヴァンジルという、素晴らしいシャトーを所有しています。

Puligny-Montrachet Premier Cru
ピュリニィ・モンラッシェ・プルミエ・クリュ
ピュリニィ・モンラッシェ 白 (Ch,PB)　
('92 \10,000)

　ブルゴーニュでも著名なネゴシアン兼ドメーヌ、ルイ・ラトゥール。日本のワイン売り場には欠かせない造り手ですね。特に白ワインに関しては評価が高い。
　このラベルを見て、おやっと思ったのは、 Premier Cru とだけ書いてあって、畑名が表記されていない。聞いてみると「レ・ルフェール」という畑のものだそうです。
　このワインを飲んで分かった事は、９２年という年は、ブルゴーニュに関しては悪くはないという事。香りは樽熟を感じさせるヴォリュームのあるもの。とても芳醇な果実味のある美味しいワインです。ただ、やもすると新世界のシャルドネに間違えるかも？ブルゴーニュの白にはもう少し上品さが欲しいと感じました。
　（ルイ・ラトゥール社）

Madiran Ch.Montus Cuvee des Cimes
マディラン・シャトー・モンチュス・キュヴェ・デ・シメ
マディラン　赤 （タナ種主体）
('87 \10,000)

　THIS MONTH June 1998 (2) で紹介したシャトー・モンチュス。このワインはそこのフラッグシップです。恵比寿のカーブ・タイユバンで、薦められた物。Cimes というのはスキー場の名前で、ラベルには雪の結晶がデザインされています。
　さすがに今、南西地方で最も注目される醸造家、アラン・ブリュモンが手がけるだけあっていいワインです。開けた時にはまだまだ元気なアルコールの香り。８７年にもかかわらず力強い酸味と渋味。やはりカベルネのようなイメージもあるのですが、その濃さはマディラン独特のものなのでしょう。土を感じさせる野菜（ゴボウなど）やジビエなどにはぴったりでしょう。ただ、時間が経つとどんどん表情が変わっていきます。抜栓後３０分位が勝負でしょう。
（ドメーヌ・アラン・ブリュモン）

今月の一推し

Simi Chardonnay Reserve
シミー・シャルドネ・リザーヴ
ソノマ　白　 (シャルドネ)
('94 \5,000)

　１８７６年創業のソノマでも歴史の古いワイナリー。現オーナーは、フランスのルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー。ソノマにあるシミ・ワイナリーの自社畑のひとつ、ルシアン・リヴァー・ヴァレーで収穫されたブドウを、全てフレンチオークの新樽で発酵させます。
　開けた瞬間、わっ本当に「バニラ」の香り。酸味は控えめだけど、そのフルーティーで柔らかな甘さとオークの風味は、カリフォルニアならではの味わい。好きなんですよね、こういう白は。これから、ブルゴーニュの高級な白を飲んでみようと思ってる方は、そのまえに是非カリフォルニアの白も試してみて下さい。
　（シミー・ワイナリー）

Hajosi Cabernet Sauvignon
ハヨーシ・カベルネ・ソーヴィニヨン
ハヨース村 赤 (カベルネ・ソーヴィニヨン)　
('95 \1,000)

　世界の三大貴腐ワイン、トカイで有名なハンガリー。カベルネ・ソーヴィニヨンも造ってるんですね。
　最初は、少し冷え気味だったので、ボージョレのようなフレッシュでライトな印象でしたが、だんだんとカベルネらしい重さが出てきます。特筆すべき味ではないものの、酸味、渋味のバランスのとれたミディアム。デイリー・ワインにどうぞ。

Castellblanch Brut Zero
カステルブランチ・ブリュット・ゼロ
カバ　スパークリング　（マカベオ、シャレロ、パレリャーダ）
(\1,500)

　スペインのカバというのは、本格的なシャンパーニュ方式（瓶内発酵）によって造られる発泡酒です。
　このブリュット・ゼロもすっきりした辛口。「シャンパンはブランド」という方でなければ、この価格でこの品質は、食前酒として最適だと思います。
　（カステルブランチ社）

class30 "The Wine"