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Italy-Toscana |
16世紀から続く歴史あるワイナリー、リジニ。フランコ・ベルナベイ氏は、醸造家としてザンジョヴェーゼのスペシャリストで伝統的を生かしつつ近代的な技術を融合させ、洗練されたワインを造り出すと言われます。3/15号の「ブルータス」にて「ポスト・サッシカイア」として紹介されていたのも記憶に新しいところ。 |
オーストリアのリーデル社に「ブルネッロ」専用グラスを作らせてしまったというジャンフランコ・ソルデーラ氏。頑固おやじのブルネッロは、この地区で最も注目集める銘醸物。 |
![]() ![]() ![]() Le Stanze レ・スタンゼ トスカーナ 赤 (カベルネ・ソーヴィニオン100%) ('94 \7,000位) Elegia ![]() エレージア トスカーナ 赤 (プルニョーロ・ジェンティーレ100%) ('94 \5,000位) |
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モンテプルチアーノでは秀逸なワインを造り出すことで知られるポリツァーノのプレミアムワイン2本。 レ・スタンゼ : 1987年ファースト・ヴィンテージ、カベルネを用いたスーパーVdTがレ・スタンゼ。1995年からはIGTとなり、1996年以降にはメルローもブレンドされているということ。外観からもその凝縮されたワインは見てとれ、第一印象ではフレンチオークと思える樽香や、タンニンがかなりキツク感じる。しかしそれは果実の充実感があってのこと。若々く密度のあるワインは、余韻まで舌の上にキッチリ旨さを感じさせてくれます。高い次元での調和を感じさせるかなり好みの一本。 エレージア : 1983年ファースト・ヴィンテージ、プルニョーロ・ジェンティーレ(サンジョヴェーゼのクローン)100%で生産されるエレージア。リリース当時、法律でプルニョーロ100%のワインはヴィノ・ノビレ・ディ・モンテプルチアーノとして売ることが出来ずVdTに。「トスカーナでは海抜の差がワインの味を左右する」という考えから、同社の高地と低地にある三つの畑からのブドウを選別、複雑味を出そうとしたワイン。法改定による理由から1995年がラスト・ヴィンテージに。 輝きのあるルビー色のワインは、驚くほどスムースなアタック。長い余韻に攻撃的なタンニンとホットな酸味。ただ少し果実感がフラットなのが残念。最終作1995年は素晴らしい出来との噂。試してみたいですね。 (ポリツァーノ : Poliziano) |
Tignanello 1385年から続くトスカーナの貴族、アンティノリがつくる高級VdT。1970年に「Vigneto
Tignanello」と名づけられたキャンティとして登場、翌1971年に「Tignanello:VdT」に。当時キャンティには白ブドウのブレンドが義務付けられていました。白ブドウを用いず、サンジョヴェーゼの美点を表現しようとしたワインこそがティニャネッロ。アンティノリ曰く「これこそがスーパータスカンと呼ぶに相応しい」。 |
![]() ![]() Sassicaia サッシカイア ボルゲリ地区 赤(カベルネ・ソーヴィニヨン85%、カベルネ・フラン15%) ('94 \15,000位)('97 \15,000位) テヌータ・サン・グイードの初代オーナーが1944年にシャトー・ラフィット・ロートシルトのカベルネ・ソーヴィニヨンを譲り受け、このワインが出来あがったのが1968年。元祖スーパータスカンと言えばサッシカイア。あまりの高品質のため、VdT(ヴィーノ・ダ・タヴォーラ)だったワインが「ボルゲリ・サッシカイア : Bolgheri Sassicaia」という単独アペラシオンを与えられたのが1994年から。 |
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94年:イタリアの1994年というヴィンテージは、私自身は好印象の年なのですが、このサッシカイアに関しては、やや青さとフィニッシュでの切れの早さがあったように思います。これがセカンドを造らないというサッシカイアの弱点とされる部分なんでしょうか?ただ、それを感じるのは、あくまでこのワインとしての話で、魅惑的な甘い果実香やバニラ、アタックの柔らかさは素晴らしく、時間が経つにつれて魅力が増したように思います。今飲むには美味しいヴィンテージ。 97年:とても評判の良いサッシカイア1997。濃さのあるベリー系の果実はとても滑らか。サッシカイアとしては、甘味よりもミンティーでクール、爽やかさを感じるスタイル。やっぱり旨い。 (テヌータ・サン・グイード : Tenuta San Guido)DOC |
ブルネッロの産出業者として500年の歴史を持つアルジャーノ。1992年から正式にコンサルタントとして契約したのが、あのジャコモ・タキス。話題のスーパータスカン、ソレンゴは1995がファースト・ヴィンテージ。フレンチオークの新樽が70%、残りは一年樽にて15ヶ月熟成。カベルネ、メルロー、シラー、サンジュヴェーゼという珍しい&そそられる品種構成です。 |
1967年創立キアンティ地区にあるモンテヴェルティーネ。現在のスーパー・VdTの先駆けとも言えるのがこのレ・ペルゴル・トルテ。キャンティは、近年までサンジョヴェーゼ単一品種での醸造は許されなかったため、1977年、サンジョヴェーゼ100%で樽熟成させたこのワインを発表。1980年キャンティ・クラシコ組合から離脱、そして翌年にはDOCからも離れ、以後VdTのみを生産しています。レ・ペルゴル・トルテのラベルは、毎年変わり、娘達が描かれています。 |
![]() ![]() ![]() Sammarco サンマルコ キアンティ地区 赤 (カベルネ・ソーヴィニオン90%、サンジョヴェーゼ10%) ('93 \5,600) Chianti Classico ![]() キアンティ・クラッシコ キアンティ地区 赤 (サンジョヴェーゼ95%、カベルネ・ソーヴィニオン5%) ('96 \2,700) |
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カステッロ・ディ・ランポーラは、1965年からキャンティ地区でブドウ栽培を開始。当主のアルチェオ・ディ・ナポリがジャコモ・タキス氏に出会い刺激を受け、1975年からワイン造りを始めたといいます。タキス氏の協力のもと、1978年にカベルネ・ソーヴィニオンを植付け、1980年よりリリースしたカベルネ主体のVdT「サンマルコ
: Sammarco」でワイナリーの評価を決定づけます。そして今、スーパー・タスカンとして注目を集めているのが生産量たった800ケースという「ヴィーニャ・ダルチェオ
: Vigna d'Alceo」。カベルネにプティ・ヴェルドがブレンドされているようです。 サンマルコ : いいワインですね。魅惑的なアロマはカシスやブラックペッパーの完全なボルドースタイル。親しみ易いミディアム・ボディを引き締めるクリアーな酸味がイタリア風。サッシカイアをクリーンにしたようなスタイル。これは美味しい!お薦めです。 キアンティ・クラッシコ : キャンティ・クラシコも重視するランポーラは、ここでも少量のカベルネをブレンド。濃いめの紫がかったガーネット。バラの花やブラック・ベリー、ビタース、そして古樽のような木の香りが複雑。ミディアム・ボディ。気さくなタンニンと酸のある美味しいキャンティです。 (カステッロ・ディ・ランポーラ : Castello dei Rampolla) |
1920年創立の伝統あるリリアーノが造るサンジョヴェーゼと地元品種コロリーノ種のブレンドからなるIGT。アナガリスとは花の名前(るりほこべ)だとか。 |
キャンティ・クラシコ地区モンティに1000年も前この地に初めてベネディクト修道士により開設されたブドウ園を所有するバディア・ア・コルティブオーノ。サンジョヴェーゼ100%で造るサンジョヴェート(1995からIGT)やキアンティ・クラッシコ・ロベルト・ストゥッキも人気ですが、一般に流通するまでの量はないながらキアンティ・クラシコの古酒も持っているようです。友人は上記の価格で現地にて購入したようですが、日本で見つけたならかなりの価格がついています。 |
トスカーナに本拠地を構えるネゴシアン、フォッシが地下のカーヴにストックしている古酒。一昨年頂いたこの58年は二度目でした。 |
トスカーナ州のモンタルチーノ村のワイナリー、コル・ドーチャの起源は16世紀にさかのぼります。現在のオーナーは、フランチェスコ・マローネ・チンザノ伯爵。約100haをブドウ畑とし、年間約84万本のワインを生産。当然、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノを得意としますが、話題なのがスーパータスカンの「オルマイア
: Olmaia」。カベルネ・ソーヴィニオン主体のワインは、ガンベロ・ロッソでトレビッキエリを獲得しています。 |
Italy-Lazio |
イタリアのスーパーメルロー、モンティアーノ。ファレスコ社のオーナーであるリカルド・コッタレラ氏は、このワインを造りだし、「ミスター・メルロー」と呼ばれるほどに人気を高めたエノロゴ。12ヶ月フレンチ・オークで熟成、ノンフィルター。年間生産量は1000ケース。ガンベロ・ロッソでは最高のトレビッキエーリを数年連続で獲得しています。 |
ローマのあるラツィオ州、東部アナーニ地区にあり天候の恵まれた年のみに僅か1500から2000本ほどリリースされるというエリート・テーブル・ワイン。土着品種であるチェサネーゼとカベルネ、メルローをブレンド。 |
Italy-Campania |
Ventroso Capri Rosso カンパーニャの州都ナポリから水中翼船で約30分「青の洞窟」で有名な楽園、カプリ島があります。このカプリはワイン産地としてもDOCに指定されており、赤、白、ロゼが造られています。 |
Italy-Sicilia |
1824年、サラパルータ公爵でヴィッラ・フランカ君主でもあったジュゼッペ・アッリアータが創業したワイナリー。孫のエンリーコ公爵はフランスで修行し近代的醸造技術を導入したと言います。その娘トパチアがこのワイナリーを国に譲り、国営化の道へ。エツィオ・リボッラ、フランコ・ジャコーザらの優秀な醸造家により、イタリア有数の大規模なワイナリーになりました。このコルボ・ロッソは、1998年の年間生産数920万本のうち300万本を占める、有名なブランドです。 |
コルボと並んでシチーリアのワイン業界をリードしてきたレガリアーリ。18世紀から続く貴族の家柄であるタスカ家のワイナリーは、現在350ha、総生産量280万本。レガリアーリとしてのワインは、赤、白、ロゼがあり、その他はノッツェ・ドーロという白、あとシャルドネやカベルネなどのVdTが造られています。 |
注目のワイン産地、シチーリア。ファロはシチーリア州のDOCで、赤ワインのみ生産が許されています。このワインは、1999年度ガンベロ・ロッソにて栄光のトレ・ビッキエリ(スリー・グラス)を獲得しました。軽いプレスの後、15日間温度調節タンクにて発酵、フレンチオークのバリックにて熟成。最大18ヶ月の瓶熟のあとリリースされるようです。 |
Planeta Cabernet Sauvignon シチーリアにて300年以上ものワイン造りの家系を持つプラネタ家。セッテソーリの組合にワインを売り続けてきたプラネタがその粋を超えた高品質のワイン造りをしたいと1985年、プラネタ・プロジェクトを開始。現在160haの自社畑を持ち、シャルドネ、カベルネ等の海外品種で成功。プラネタの代名詞となったシャルドネは、1999年のトレ・ビッキエリを獲得しています。 |
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