VS | ||
カレラ |
オ・ボン・クリマ | |
今、カリフォルニアでブルゴーニュ・スタイルのワインを造る事で評判のカレラとオ・ボン・クリマ。たまたま97年ながらこの2人の造り手のピノ・ノワールとシャルドネを入手。そして価格もすべて一緒。これは一気にテイスティングしてみようという事に。 |
ワインの移動をすべて自然の重力によって行う「グラヴィティ・システム(重力移動システム)」他、ほとんどの行程において、人為的な要素を排除したワイン造りを行っています。年間生産量は2万5千ケース。 カレラには4つの単一畑(ジェンセン、セレック、リード、ミルズ)の物があるのですが、これらはセントラル・コーストというワイン。 |
95年から、師のアンリ・ジャイエの反対にもかかわらず、4つの単一畑のいいところを集め、5種類の樽で熟成、ブレンドしたという「イザベル」をリリース。カリフォルニアだから出来るワインです。 堀賢一氏の「ワインの自由」の中にも紹介されていたシャルドネ・サンタ・バーバラとマスター・オブ・ワインの受験者の多くが秀逸なブルゴーニュ・ワインだと思ったと言われるピノ・ノワール・サンタ・マリア。 |
Calera Chardonnay カレラの印象 |
Calera Pinot Noir カレラの印象 |
この2人の造り手を味わって カレラに関しては、シャルドネ、ピノ・ノワール共に、とても素直なワインでした。シャルドネは、今までブルゴーニュの白を飲みなれた方は、必ず気に入る一本。同価格のブルゴーニュにひけはとらないと思います。ピノ・ノワールも、ワインはブドウで出来ているんだという感じ。いつ飲んでも美味しく感じられるワインではないでしょうか。ジョシュ・ジェンセンという人柄が反映されているように感じました。 オ・ボン・クリマは、非常にそのワイン造りに興味があります。シャルドネ、ピノ・ノワール共に、熟成向きのワインに仕上げられていると思います。シャルドネは今飲んでも美味しく頂けますが、ピノ・ノワールは、今飲むにはもったいないワイン。あと3年から5年位待つとどのように変化するのか楽しみです。 この両雄対決、どちらが勝ちなんて言いようがありません。どちらも、いいワインである事は確かです。ただ、とても面白かった対決でした。意外だったのは、予想以上にそれぞれの個性が違っていた事。畑のテロワールやブドウ本来の個性を大切にした造りだからでしょう。勝敗は、皆さんの好みで決めて下さい。 |
カレラのピノ・ノワールには、4つの単一畑(ジェンセン、セレック、リード、ミルズ)があり、ロマネ・コンティの畑から持ち込まれたと言われるクローンを接ぎ木なしで栽培しています。 その中の1本がこのジェンセン。カリフォルニアに在住している友人が帰郷の際にお土産に買ってきてくれました。(本当にありがとう。) 「カリフォルニアのロマネ・コンティ」と称されるこのワイン、95年は20周年記念ヴィンテージ。74年にワイナリーを興し、初収穫は75年だったようです。亡き父、ジェンセン氏に捧げたとされるこのワイン。また、レポートします。 |
![]() |
||
今月のお題目 目次 | ||
今月のお題目 前回 | 今月のお題目 次回 |