November,1998 (3)

今月の御題目

11月19日解禁、98年ボージョレ・ヌーボー

 今年もボージョレ・ヌーボーの時期になりました。皆さん、もう飲まれました?ご存知の通り、ボージョレ・ヌーボーの解禁日は、毎年11月の第3木曜日。今年は11月19日でした。
 左は、あるメーカーのボージョレ・ヌーボーの箱に貼ってあったもの。昔は、成田空港まで行って、午前0時に合わせて「新酒」を飲むという凄まじいまでのイベントがありました。でも、現在の事情は、だいたい酒屋さんへは前日の夜に届いているようです。という訳で、こんな貼り紙が貼ってあるんでしょう。

ヌーボーの価値

 ボージョレ・ヌーボーって、なぜ人気が出たのでしょう。
理由1:出来たての新酒のフレッシュなワインが飲めるという事。
理由2:解禁日が決まっているので、「一番乗り」という感覚がある事。

 まあ、どっちでもいいのですが、理由2の人は、すぐにでも飲んだ方がいいですね。ただ、理由1の人は、ちょっと待って!一ヶ月待てるのなら、ヌーボーが約半額になります。
 今の時期(11月から12月の前半)に売っているヌーボーは、航空便で日本にやって来たワインです。それが12月の中旬にもなると、船便のヌーボーが届きます。
 それらの価格を比較してみると
航空便のボージョレ・ヌーボーが2000円位、
航空便のボージョレ・ヴィラージュ・ヌーボーが2500円位、
船便のボージョレ・ヌーボーが1000円位、
船便のボージョレ・ヴィラージュ・ヌーボーが1500円位、
というふうに、約1000円の差があります。
 同じワインを買うのなら安い方がいいに決まってます。もし、待てるのなら船便のヌーボーを2本買いましょう。まあ、プロの人でもない限り、味に変わりはないでしょうし、大体そんな細かい事を気にしながら飲むワインでもないですよね。みんなで、ワイワイやりましょう。
(箱によく書いてある「FRAGILE」。日本流に書くと「ワレモノ」。)

「ボージョレの帝王」ジョルジュ・デュブッフ

 毎年、店頭を賑わせるボージョレ・ヌーボー。しかしいつも、どのワインを買おうか迷ってしまいます。いろんな造り手のヌーボーを試すのも面白いでしょうね。ただ正直言って、この時期にしかあまりボージョレを飲まない私は、ここのを飲んでます。
「ボージョレの帝王」ジョルジュ・デュブッフ
ボージョレの中でも、最も有名で堅実な造り手でしょう。彼が理想とするのは「一口飲むだけでおどりだすような楽しいワイン」。卓越したテイスティング能力の持ち主と言われ、一代で現在の名声を築き上げた人物です。今ではサントリーさんが輸入しているので、手に入りやすいと思います。
 デュブッフのボージョレは、すべて美しい花のラベルが目印。上は、今年のボージョレ・ヌーボーです。

 この写真は、今年のボージョレ・ヌーボー2種。
左がデュブッフのボージョレ。
右は、ある有名なネゴシアンC社が造るボージョレです。
 見ていただければ分かるように、両方とも奇麗なすみれ色なのですが、デュブッフのボージョレは、非常に濃い色調をしており、造りの確かさがうかがえます。

98年ボージョレ・ヌーボー


Beaujolais Nouveau
ボージョレ・ヌーボー

ボージョレ 赤 (ガメイ種)
('98 \2,180)
Beaujolais Villages Nouveau
ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーボー

ボージョレ・ヴィラージュ 赤 (ガメイ種)
('98 \2,450)

 今年も美味しいボージョレ。花の香りや果実そのものを感じるフレッシュでフルーティーな味わいは、最も気軽で楽しいワインです。
 ヴィラージュは、ボージョレ地区北部の39の村から産出される物。より、香り、味わい共に落ちつきと深みが増します。
 ただ、今年は秋の収穫時に雨が多かったようで、デュブッフのヴィラージュ・ヌーボーは入荷量が少なかったという話。船便が入ったら、すぐに買っておいた方がよさそうです。ちなみに船便は、
ボージョレ・ヌーボーが1070円、
ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーボーが1310円
になるようです。(ジョルジュ・デュブッフ社)


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