New Arrival
シャンパーニュ & スパークリング 2002年9月-12月

■ France / Champagne

12/9/2002



Marquis de Sade Brut
マルキ・ド・サド・ブリュット
シャンパーニュ 泡白 (Ch70,PN30)
(NV \5,000位)

 コート・デ・ブラン地区アヴィズ村の名門レコルタン・マニピュラン、ミシェル・ゴネ。マルキ・ド・サド侯爵の直系子孫が生誕250周年を記念してゴネ家と共同で開発、88年からリリースを始めた。シャルドネ70%、ピノ・ノワール30%。
 細やかな泡立ち、淡い黄金色にややオレンジが入る色合い。軽いトースト、少しのマロン、リンゴの香り。丸みのあるグレープフルーツ的な酸と力強いボディがよいバランス。大理石をイメージした下地に金文字のエチケットのように、しっかりとした手応えのあるトラディショナルな印象の泡。
(マルキ・ド・サド / ミッシェル・ゴネ : Marquis de Sade / Michel Gonet)


Michel Gonet Cuvee Prestige Burt
ミッシェル・ゴネ・キュヴェ・プレスティージュ・ブリュット
シャンパーニュ 泡白 (Ch, PN)
('96 \12,000位)

 マルキ・ド・サドのブランドで有名なミッシェル・ゴネ。ここから素晴らしい外観のキュヴェ・プレスティージュがリリースされました。1985年以来、久しぶりに造り上げたキュヴェ・プレスティージュということで、ボトルに描かれた真っ赤な大輪のバラは、マダムが手書きで仕上げたものだそうです。
 相変わらずこういうボトルに弱い私ですが、今までみたシャンパーニュでも最高のかっこよさ。私もまだ飲んでいないのですが、素敵なクリスマスを過ごしたい方は、是非。
(マルキ・ド・サド / ミッシェル・ゴネ : Marquis de Sade / Michel Gonet)



■ USA / Oregon

11/13/2002



Soter Brut Rose Beacon Hill
ソーター・ブリュット・ロゼ・ビーコン・ヒル
オレゴン 泡ロゼ (シャルドネ70%、ピノ・ノワール30%)
('97 \9,800位)

 ナパの筆頭ワインメーカーとして名を馳せたトニー・ソーターが、ほとんどのコンサルタントから手を引いて、オレゴンのウィラメット・ヴァレーに開いたワイナリーがソーター・ヴィンヤーズ。これから彼はオレゴンでのピノ・ノワール造りに本腰を入れるようです。
 非常に透明感のある赤の強いピンク。ソーターが造るワインのイメージ通り、キリッとしたかっこよさがあり、ロゼとしては甘くもなく苦くもなく、ジューシーな美味しさ。ピュアなフランボワーズの香り。ソーターが造るオレゴンに注目。
(ソーター・ヴィンヤーズ : Soter Vineyards)


■ France / Champagne

11/9/2002



Laurent-Perrier Grand Siecle Alexandra Rose
ローラン・ペリエ・グラン・シエクル・アレキサンドラ・ロゼ
シャンパーニュ 泡ロゼ (PN,Ch)
('88 \13,000位)

 非常に多彩なシャンパンを生産するローラン・ペリエの最高級がグラン・シエクル。訳すと「偉大なる世紀」。これはそのロゼで、ローラン・ペリエでは果皮浸漬によりロゼを生産しています。(他の地方では普通でもシャンパーニュ地方では例外的。詳しくはこちらを参照して下さい。)
 以前紹介した90ロゼと同じく大人の表情を持つワイン。杏やドライローズ、深みのあるボディは、是非少人数でゆったりと味わいたい泡。
(ローラン・ペリエ)


■ France / Champagne

10/26/2002



Veuve Clicquot Ponsardin La Grande Dame Rose
ヴーヴ・クリコ・ポンサルダン・ラ・グランダム・ロゼ
シャンパーニュ 泡ロゼ (Ch, PN)
('89 \25,000)

 個人的には大好きなヴーヴ・クリコ。最上級キュヴェ、グランダムのロゼがリリースされたのは1996年、1988ヴィンテージから。8つの特級格付け畑からのブドウのみで生産。アヴィーズ、オジェ、メニール・シュール・オジェのシャルドネが1/3、そしてヴュルズネ、ヴェルジー、ブジー、アイのピノ・ノアールが2/3。ブジー村ル・クロ・コリンからの赤ワインを13.3%ブレンドしロゼとなっています。
 細やかな泡立ちと高級感を漂わす茜色。ザクロやフランボワーズ、フローラルなブーケは華やかで、イーストの香りは少ない。生地の熟成感はやや紹興酒っぽく、キレのある酸と辛口がいきた重厚感のある味わい。やはり特別な席で、最高の演出と共に開けたい一本。
(ヴーヴ・クリコ・ポンサルダン)


■ France / Bourgogne

10/5/2002



Bourgogne Mousseux Rose Brut "Cuvee Vivant Micaut"
ブルゴーニュ・ムスー・ロゼ・ブリュット "キュヴェ・ヴィヴァン・ミコー"
ブルゴーニュ 泡ロゼ (ピノ・ノワール)
(NV \4,000位)

  シャトー・ド・ポマールは1726年にルイ15世の命により摂政ヴィヴァン・ミコーが開設した、いわば宮廷向けの赤ワイン。ボーヌの高名な数学者のモレ・モンジュ伯が引き継ぎ、1802年に現在のシャトーと20haの広大なブドウ畑に石垣を建てた。1937年にオーナーとなった現当主ジャン・ルイ・ラプランシュ氏はソルボンヌ大学の心理学教授。樹齢30年以上のピノ・ノワールが80%近くを占める区画は村名格ですが、新樽100%で熟成される頼りがいのあるワインであり「シャトー・ド・ポマール」の名は一つのブランドのようになっています。
 ラプランシュ氏がピノ・ノワールを使ってロゼワインを仕込み、翌春に某一流シャンパーニュ醸造元に委託をして仕上げ(瓶内2次発酵・ルミアージュ・デゴルジュマン・打栓)ている泡。実はこの「某一流シャンパーニュ醸造元」とはクリュッグのことらしい。
 ロゼというより赤に近い濃さ。軽い甘味を含むフルーティーな味わいから、余韻で渋みを感じるあたりは、赤ワインの感触そのもの。果物的で甘酸っぱいシャンパンカクテルのようだけど、きっちりとハリのあるボディはクリュッグの手腕でしょう。珍しいブルゴーニュ・ムスー、面白いと思います。
(ジャン・ルイ・ラプランシュ / シャトー・ド・ポマール : Jean Louis Laplanche / Ch. de Pommard)


■ France / Champagne

9/27/2002



Moet et Chandon Brut Rose
モエ・エ・シャンドン・ブリュット・ロゼ
シャンパーニュ 泡ロゼ (Ch,PN,PM)
(NV \5,000位)

 モエ・エ・シャンドンについては、もう説明の必要もないと思いますが。。。1743年、クロード・モエによりエペルネ市に創立され、現在では年間2500万本を販売し、自社畑の総面積800haというこの地方最大手のメーカー。
 モエのノン・ヴィンテージ・ロゼは初めて飲んだのですが、これが美味しい。外交的なアロマは甘さもキッチリ出ていて、軽いトースト、ハーフドライのバラや栗といった熟成香も。柔らかな泡、余韻がドライで好ましい。ヴィンテージ・ロゼやドンペリ・ロゼよりお買い得か?(笑)
(モエ・エ・シャンドン社)


 レコルタン・マニピュラン(ブドウの栽培からワイン造りまで行う、ブルゴーニュでいうドメーヌ的な造り手)によるシャンパーニュ。この地における有機農法の先駆者、そしてピノ・ノワールを中心にワインを造るルネ・ジョフロワとフルーリィ。個性的なロゼが面白い。

■ France / Champagne

9/13/2002



Rene Geffroy Brut "Rose de Saignee"
ルネ・ジョフロワ・ブリュット "ロゼ・ド・セニエ"
シャンパーニュ 泡ロゼ (PN)
(NV \4,500位)

 伝統派レコルタン・マニピュランのルネ・ジョフロワは、キュミエールという村に本拠を置く生産者。16世紀まで遡ることができる家系で、若き当主ジャン・バティスト・ジョフロワはキュミエールで最上級の斜面にあるプルミエ・クリュを引き継いでいます。「畑での作業が命」と言い切るジョフロワ家では、自然堆肥、天敵虫の活用によって15年前からほぼオーガニック。熟したブドウのみを収穫するために、全ての区画の収穫を1週間おきに3回行うというこだわり。この村は優れたピノ・ノワールの産地としても知られるようで(当主自身も赤ワインはブジィより優れていると語る)、ジョフロワはコトー・シャンプノワ(シャンパーニュ地方の赤ワイン)も生産しています。
 このロゼは"ロゼ・ド・セニエ"と記されているので、赤ワインを混ぜるのではなく、セニエによって造られているのでしょう。それにしても濃い色のロゼだなぁ(笑)。繊細な泡、ハーブや可憐な赤い花。チェリー系の果実味は、時間を経ると甘さがでる。基本的には香り、味わいともにかなりドライで、ネゴシアン・マニピュランらしく個性的。
(ルネ・ジョフロワ)


Fleury Brut
フルーリィ・ブリュット
シャンパーニュ 泡白 (PN)
(NV \5,000位)

Fleury Brut Rose
フルーリィ・ブリュット・ロゼ
シャンパーニュ 泡ロゼ (PN)
(NV \7,000位)

 20世紀初頭に創設されたレコルタン・マニピュランで、ほぼピノ・ノワールだけからワインを生産するというフルーリィ。1930年代以降、無農薬、有機農法でブドウ栽培を行い、1992年には13haのすべての畑にヴィオディナミの証明証を得ているというこの地方におけるヴィオディナミの先駆者。なんとノーベル賞の授賞式やパーティで、公式に使われる唯一のシャンパーニュ・ハウスだという。
 ブリュット : ここのレギュラー・キュヴェもピノ・ノワール100%。エチケットが美しいルージュ・カラーのため、通称「カルト・ルージュ」と呼ばれているそうです。バランスの良い泡という第一印象。ピノ・ノワールらしく、赤いフルーツ香が柔らかい。ボディも丸く、酸の強いシャンパンが苦手という方にもいいと思います。
 ブリュット・ロゼ : これもピノ・ノワールをセニエによって仕立てたロゼ。バラの花、サクランボや杏、ロゼらしい華やかさに赤胡椒のスパイス。酸が溶け込んだしっかりしたコクのあるロゼ、いいです。
(フルーリィ・ペール・エ・フィス)


■ France / Champagne

9/1/2002


Bruno Paillard N.P.U. "Neo Plus Ultra"
ブリュノ・パイヤール N.P.U. "ネオ・プラス・ウルトラ"
シャンパーニュ 泡白 (Ch50, PN50)
('90 \11,500位)

 知る人ぞ知るといった通人のシャンパン・ハウス、ブリュノ・パイヤール(ブルーノと書く文献も多い)。このハウスは大手が幅を効かせるシャンパーニュ地方では珍しく、全くの個人企業。もともとこの地方でブドウ栽培を営んできた農家で、当主のパイヤールは父の国内向けワイン仲買商を手伝っていましたが1981年に独立、海外市場向けの仲買業を興し、自らのシャンパン・ハウスをもランス郊外に設立しました。現在、販売量の約95%が海外市場。
 地上にありながら完璧に温度コントロールされた貯蔵庫、機能的かつ現代的な醸造所(ルミヤージュはギロパレットを使い完全機械化)。また同社の哲学を物語る拘りとして、すべてのキュヴェにデゴルジュマン(口抜き)の年を表記する事が挙げられる。こうして質を追求したワイン造りは、新参者でありながら、各方面から高い評価を受けており、かのジャンシス・ロビンソンが自分の結婚式で使ったというから、その内容も伺えるというもの。

 ブリュノ・パイヤールが満を持してリリースしてきたプレスティージュがこの N.P.U.で「究極の中の究極」という意味だとか。7つのグラン・クリュの厳選されたブドウ、小樽発酵、9ヶ月の樽熟成。シャルドネとピノ・ノワールを半々でアッサンブラージュ(ブレンド)の後、10.5度に保たれたセラーにて8年間の熟成、1999年3月に澱引き。ドサージュは最低限に抑えられ(これもこのハウスの特徴)、出荷の前にはもう一度セラーにて一年間寝かせたという。全生産量17755本のうち、最初に5040本がリリースされました。

 色は、クリーンで微細な気泡。洋ナシ系のフルーツ、カラメルとやや熟成感のあるモカが入る香りは、まとまりがあって優しい。丸みのあるナチュラルな果実は、口の中で溶け込むような感触。クリーミーで、余韻の柔らかさが抜群。香りもいいが味が好き、これだけ口中で刺激しないシャンパンも珍しい。最低限のドサージュで、こういった柔らかさと甘さを出せるのは、ブドウ自体のポテンシャルのおかげでしょう。思わず「買い占めたい」と言ったお気に入り(お金さえあれば、笑)。
(ブリュノ・パイヤール)


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