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Nuits-St-Georges |
Zone Vosnoise ヴォーヌ側地区 |
![]() ![]() Nuits-St-Georges Les Damodes ニュイ・サン・ジョルジュ・レ・ダモード ニュイ・サン・ジョルジュ 赤 (PN,Pb,PL) ('90 \15,000位) ![]() ![]() Nuits-St-Georges Les Hauts Poirets ニュイ・サン・ジョルジュ・レ・ゾー・ポワレ ニュイ・サン・ジョルジュ 赤 (PN,Pb,PL) ('96 \7,900) | |
前回のヴォーヌ・ロマネでエシェゾーを紹介したジャイエ・ジル。ここニュイ・サン・ジョルジュではこの二つのキュヴェを造っています。 レ・ダモード90 : ヴォーヌ・ロマネとの村境に接するレ・ダモードは、ニュイ一級畑の中でも評価の高い畑。ジルが持つ区画はわずか0.1haで生産量は2樽(約600本)しかなく、その多くはパリの名レストラン、タイユヴァンのセラーに直行してしまう。エシェゾーと同等に扱われる一本。 90年のエシェゾーと水平で試す事ができたダモード。この畑は標高が高いはずなので、ややエレガントなワインになるはずなのに、ジルは黒果実の強く深いワインになっています。エシェゾーに似ていますが、こちらの方がスパイスの香りが強く、量の多いタンニンを残す。やはり探す価値のあるワイン。 オー・ポワレ96 : 90ヴィンテージから生産しているオー・ポワレ。(これはサン・ジョルジュ地区の畑ですが、一緒に紹介してます。)鮮やかな深みあるガーネット。カシス、ロースト、スミレといった若くて鋭いアロマ。村名格の畑ですが、クリアーな果実感は十分で、やや高めの酸が全体を引き締める。更なる熟成力を感じる一本。 (ドメーヌ・ロベール・ジャイエ・ジル : Domaine Robert Jayer-Gilles) |
Nuits-St-Georges Les Damodes 日本でもお馴染みのフェヴレィはニュイ・サン・ジョルジュを本拠とするドメーヌ兼ネゴシアン。1社としてはブルゴーニュ最大の115haに及ぶ自社畑を持ち、生産量の8割はその畑からというドメーヌ的な性格の強いメゾン。 |
![]() ![]() ![]() Nuits-St-Georges Les Boudots ニュイ・サン・ジョルジュ・レ・ブード ニュイ・サン・ジョルジュ 赤 (PN,Pb,PL) ('91 \8,000位) Nuits-St-Georges au Bas de Combe ![]() ニュイ・サン・ジョルジュ・オ・バ・ド・コンブ ニュイ・サン・ジョルジュ 赤 (PN,Pb,PL) ('97 \4,700位) | |
ヴォーヌ・ロマネを中心に、クロ・ド・ヴージョ等、計4.6haの畑を所有するジャン・タルディは、良質のぶどうだけをドメーヌ物として使用し、それ以外はネゴシアンであるルイ・ジャドとジョセフ・ドルーアンに売却する。発酵は長時間をかけ、セニエを実施、最上のワインには新樽にて16ヶ月間の熟成、清澄・濾過をしない。セレナ・サトクリフ女史も「手にいれるのが難しいかもしれないが、苦労して味わってみれば、それだけの価値があることがわかる」と評価するドメーヌ。 レ・ブード91 : ヴォーヌ・ロマネの秀逸な一級畑マルコンソールに接するレ・ブード。ファースト・ノーズで熟成感が分かるトリュフ的なブーケ。その後に湧き出るイチゴの甘さは若ささえ感じる鮮やかさ。シルキーで近づきやすく、若々しさを保ったバランス感。これは美味しい。 オ・バ・ド・コンブ97 : この区画はレ・ブードの斜面下になる村名格の畑。エッジはピンクの入る明るめのルビー色。チェリー&レッドベリーの可愛い赤果実と茎の植物的なアロマ。還元的で、酸を芯にする軽やかな果実。戻りが焼きプリンのようでちょっとニッコリ。 (ドメーヌ・ジャン・タルディ : Domaine Jean Tardy)プルミエ・クリュ |
フランス国内に熱烈なファンを持っていたヴォーヌ・ロマネのペルナン・ロサン。ルロワがリリースした85年のリシュモーヌは、ペルナン・ロサンのワインを瓶詰めしたものだったという。(最近アンリ・ペロ・ミノに買収され、2000ヴィンテージからペロ・ミノがリリースしている) |
ご存知、神様アンリ・ジャイエの作。このワインは本来なら「Nuits-Saint-Georges
Aux Murgers」と記されると思いますが、単に「Nuits-Meurgers」となっています。神様だからこういうタブーも許されるの?(笑) |
Zone de Saint-Georgrs サン・ジョルジュ地区 |
![]() ![]() Nuits St. Georges Les St-Georges ニュイ・サン・ジョルジュ・レ・サン・ジョルジュ ニュイ・サン・ジョルジュ 赤 (PN,Pb,PL) ('85 \8,000位) ![]() ![]() ![]() Nuits St. Georges La Perriere ニュイ・サン・ジョルジュ・ラ・ペリエール ニュイ・サン・ジョルジュ 白 (下記参照) ('88 \7,000位) |
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ブルゴーニュの歴史において、いち早くドメーヌ元詰を行ったアンリ・グージュ。かつてはニュイ・サン・ジョルジュ最高のドメーヌと賞賛されていました。70年代以降、その評価を落としていましたが、近年ではピエール(栽培担当)とクリスチャン(醸造担当)により復活の兆しを見せているようです。(詳しくはこちらで) レ・サンジョルジュ85 : ニュイを代表する名畑、そして80年代最上のヴィンテージである85年。ただし、この時期は不調を伝えられるアンリ・グージュ。さてどうなのか? 状態のよい色合い。甘酸っぱさのあるチェリー、ほのかなお茶っ葉とオレンジピールのブーケ。みずみずしく軽やかなワインで、格下のワインでも、状態さえよければ、これくらいの味わいはありそう。ただし、下味の野生感、余韻での厚みと時間経過後のコクの増し方は、名畑の力量なのだと思う。 ラ・ペリエール88 : 故アンリ・グージュは、低収量型のクローンを作る名人でもあり、彼のクローンは後世に大きな貢献をしています。ペリエールの畑に植えられている白ブドウは、一般にはピノ・ブランとされていますが、実はピノ・ノワールの変種で「アンリ・グージュ・アルビーノ・ピノ・ノワール」と呼ばれています。1940年代の終り、グージュはピノ・ノワールの中に赤と白の両方のブドウを実らせるものを発見し、それを切り取り増やしていった。その苗木は関心のある栽培者に気前よく分け与えたので、現在ではダニエル・リオンやジャイエ・ジル、モーリス・エカールらもこのクローンから白ワインを生産しています。 パーカー氏はこれを「目隠しして試飲したら軽い赤ワインに思うだろう」とコメントしていますが、まさにボリュームのある白。アタックには洋ナシのコンポートの甘さ。シャルドネ的な要素に、ムスク、芳醇なシャンパンの残り香のようなアロマ。個性のある香りですが、ボディは美しく清廉な酸が印象的。大変興味深い一本で、その背景を含め☆印。 (ドメーヌ・アンリ・グージュ : Domaine Henri Gouges)プルミエ・クリュ |
現在ニュイ・サン・ジョルジュで最上と目されるドメーヌ、ロベール・シュヴィヨン。レ・サン・ジョルジュ、ヴォークラン、カイユなど秀逸な一級畑を計13ha所有、新樽を1/3用い18ヶ月の熟成。パーカーは「一級もの同士の味の違いはあるが、これは平気で畑やヴィンテージの差を埋め去るたぐいの蔵癖(ハウススタイル)がないことによる」といい、マット・クレイマーも「作為にみちたワイン作りのあとが、全く見られない」と評する。ニュイ・サン・ジョルジュ名畑のテロワールを映し出す生産者。このプリュリエも非常に評価の高い畑。 |
Premeaux-Prissey プレモー・プリセ地区 |
![]() ![]() Nuits St. Georges Clos des Forets Saint-Georges ニュイ・サン・ジョルジュ・クロ・デ・フォレ・サン・ジョルジュ ニュイ・サン・ジョルジュ 赤 (PN,Pb,PL) ('89 \10,000位) ![]() ![]() Cote de Nuits-Villages Clos du Chapeau コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ・クロ・デュ・シャポー ブルゴーニュ 赤 (PN,Pb,PL) ('98 \2,800位) | |
プレモーに居を構えるドメーヌ・ド・ラルロは、1987年、フランスの大手保険会社AXAがドメーヌ・ジュール・ベランを買取り、他に入手した畑と合わせて創設したドメーヌ。ワイン愛好家であったジャン・ピエール・ド・スメ氏は、デュジャックの指導を受けてワイン造りを始め、現在でもその手法に倣っている。高名なロマネ・サンヴィヴァンやスショも所有しますが、代表的なのがこのクロ・デ・フォレ・サン・ジョルジュとクロ・ド・ラルロという二つのモノポール。(クロ・ド・ラルロからは赤白造られている。) クロ・デ・フォレ : 1993年以降、クロ・デ・フォレを樹齢によって三つのキュヴェとしてリリースしており、低い樹齢のものを「ニュイ・サン・ジョルジュ」、樹齢15年までのものを「ニュイ・サン・ジョルジュ・プルミエ・クリュ」として格下げし、高樹齢のブドウのみを使い「クロ・デ・フォレ・サン・ジョルジュ」を仕込んでいるということ。 「上等なコート・シャロネーズみたい」という第一印象、いいですね、こういうスタイル。多分この辺りの年は、厳しい樹齢の選別はしていないと思いますが、赤果実のチャーミングさが嬉しい。酸が華やかで流麗なワインは、今飲むべき美味しさ。 クロ・デュ・シャポー : このコート・ド・ニュイ・ヴィラージュは、上のクロ・デ・フォレ・サンジュルジュの若樹を使っているとの記述もあるのですが、おかしいなぁ(笑)。まぁ、いづれにしてもラルロの造るヴィラージュですから、プレモーにある畑からのワインでしょう。 少しのバニラを伴うほんのり甘いイチゴやラズベリーの可憐なアロマ。海草の旨味を感じさせる、酸のアタックからすべすべした心地よい果実。長くはないけれど、旨いタンニンの終り。ラルロのワインも徐々に高くなっていますから、これはお買い得でしょう。 (ドメーヌ・ド・ラルロ : Domaine de l'Arlot)プルミエ・クリュ |
200年以上続くヴォーヌ・ロマネ村の名門ロベール・アルヌー。現当主のパスカル・ラショー氏は、先代ロベール・アルヌーの娘婿で元薬剤師。1985年、アルヌーからブドウ園で働くように頼まれ、結婚後に栽培と醸造の学位をとったという。そんな短いキャリアながら、低収量、100%の除梗、発酵温度の管理、新樽の増加、清澄と濾過をしないという誠実なワイン造りにより、ワイン界の注目を集めはじめています。
12haの所有畑のうち、クロ・ヴージョ(0.45ha)、エシェゾー(0.95ha)、ロマネ・サン・ヴィヴァン(0.35ha)というグラン・クリュを所有。このレ・コルヴェ・パジェはオー・コルヴェの小区画で、アルヌーは0.65haを持っています。 |
ボーヌのオスピスほど知名度はないものの、堅実なワイン造りで知られるオスピス・ド・ニュイのワイン。(詳しくはこちらで。) コルヴェ・パジェの区画ならなる「キュヴェ・サン・ローラン」は0.35haの畑から造られます。 |
![]() ![]() Nuits-Saint-Georges Clos des Corvees ニュイ・サン・ジョルジュ・クロ・デ・コルヴェ ニュイ・サン・ジョルジュ 赤 (PN,Pb,PL) ('95,'96,'97 \10,000〜14,000位) ![]() ![]() Nuits-Saint-Georges 1er Cru ニュイ・サン・ジョルジュ・プルミエ・クリュ ニュイ・サン・ジョルジュ 赤 (PN,Pb,PL) ('96 \6,500位)('98 \5,800位) | |
ご存知DRCの共同経営者、プリュレ・ロックはここニュイ・サン・ジョルジュに醸造所を持ちます。オー・コルヴェの小区画であるクロ・デ・コルヴェ5haを単独所有。今年3月に東京で開催されたVINEXPOに来られていたロック氏を拝見すると、日本のサムイのような服を着てらっしゃいました。 クロ・デ・コルヴェ : 95から97をVINEXPO時に試飲させて頂きました。共通するのはヴィオディナミを思わす酵母の香りとしっかりとしたミネラル。熟成の進んだ95と97に比べ、96だけは個性を異にしており長熟型、深さが違う。95はすでに枯葉的な熟成感、97もこなれていて親しみやすいヴィンテージ。 プルミエ・クリュ96 : まさに今飲みごろになっていて、色だけ見ても茶が入る。枯葉、ほうじ茶、腐葉土という熟成香が心地よいベストの状態。味わいがやや細身にも感じる部分はしょうがないかもしれませんが、少し値段が安ければもっと嬉しい。本当かどうかは分かりませんが、飲んだ感じでは、クロ・デ・コルヴェを格下げしたワインではないでしょうか? プルミエ・クリュ98 : 酵母的な柔らかさとバラの花の麗しき感触。タンニン量の多い余韻を持ちますが、やはり全体のボリューム(特にミッドパレット)が一回り小さい感じがします。ちょっと贅沢になったかな?(苦笑) (ドメーヌ・プリュレ・ロック : Domaine Prieure Roch)プルミエ・クリュ |
サン・ロマン村で1996年にワインを造りはじめたばかりの新しい造り手、ドメーヌ・ド・シャソルネイ。オーナー兼醸造家のフレデリック・コサール氏は、ロワールのバイオダイナミクで名高いニコラ・ジョリー氏の主催するサロンに参加し、数少ないバイオダイナミクを実践している醸造家の一人。奥さんのお母様が持っていた畑を借りて、良き先輩アンリ・フレデリック・ロック風に醸造方法を変えて造った、というのがこのクロ・デ・アルジエール。 |
Nuits-Saint-Georges Clos des Argillieres ニュイ・サン・ジョルジュのドメーヌ、ダニエル・リオン。唯一のグラン・クリュであるクロ・ド・ヴージョを始め、ニュイ・サン・ジョルジュとヴォーヌ・ロマネに多くの畑を所有、その面積は18.22ha。1979年から父ダニエルのあとを継いだパトリスは、若手醸造家(今はもう40代だが)達のオピニオン・リーダー的な存在。彼の代表作の一つに挙げられるクロ・デ・アルジリエールは、0.72haの畑から。 |
AC Nuits-Saint-Georges ACニュイ・サン・ジョルジュ |
ルイ・ジャドやフェヴレィと並び、ブルゴーニュを代表するネゴシアンであるルイ・ラトゥール。白が得意な生産者ですが、今回ジュヴレイ・シャンベルタン、モレ・サン・ドニ、このニュイ・サン・ジョルジュの村名ワインを頂き、白ほどでないけれど、赤も手堅いという印象を持ちました。 |
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