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![]() ![]() Castillo Ygay Gran Reserva Especial カスティーリョ・イガイ・グラン・レゼルバ・エスペシャル リオハ 赤 (テンプラニーリョ73%、マスエラ12%、ガルナッチャ11%、グラシアーノ4%) ('59 \18,000位) ![]() ![]() Marques de Murrieta Ygay Reserva Blanco マルケス・デ・ムリエタ・イガイ・レゼルヴァ・ブランコ リオハ 白 (ビウラ主体) ('56 \?) |
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ペルー生まれで、ボルドー・ワイン・ファンだったというドン・ルシアーノ・ムリエタは、ボルドーで本格的な醸造法を学び、1870年にリオハ・アルタ地区最南にあるイガイの畑を購入。以後、マルケス・デ・ムリエタのワインはこのイガイの畑のブドウのみから造られてきました。 このボデガは、輸出に耐えうるワインを造るため、小樽熟成を行ったパイオニアの一人で、「ヒストリック・ヴィンテージ」と呼ばれる古酒は、225リットルのアメリカン・オークの小樽(平均25年使用)で最低20年熟成、瓶熟成も10年されています。「ヒストリック・ヴィンテージ」は59年のほかに、52年、68年、70年をリリース。また、現在ではより早く発売される「アーリィ・リリース」があり、89年や86、85年があります。 59年ヒストリック・ヴィンテージ : 以前にレポートした時と同じ、未だ酸化のニュアンスもなく、ポートのような甘さ、プラム系の果実と特徴的な酸味。偉大なスペインを感じさせる気品が口中に広がる。 56年の白 : これはBVC第一回総会で頂く事が出来、そして奇遇にも今年再びめぐり合った珍しい白の古酒。褐色の入る深い色あいになった白ワインは、初めツンとくるシェリー様の香り。デリケートでほのかな甘味がワインに息づく。45年もの時間を味わえる感動。1956年はフランス他もオフ・ヴィンテージで現在ではほとんど見かけない年。こんなワインが残っているスペインはすごい。 (ボデガス・マルケス・デ・ムリエタ : Bodegas Marques de Murrieta) |
1877年、チリ出身のラファエル・ロペス・エレディア・ランデータが創立。1913年にアロの東、エブロ河右岸にある100haのブドウ畑を購入し(現在は約180haを所有)、ビーニャ・トンドニアと名づけました。年間生産量13万ケース、すべて切り出された石でできたアールヌーヴォー様式の建物や、地下17mの深さに砂岩をくり貫いたセラーで知られるワイナリー。 |
1860年に創業、リオハ・アラベサ地区で最も著名なワイナリー。創業時、リスカル侯爵がボルドーから呼びよせた醸造家ジャン・ピノー氏によって、リオハにおける近代的な醸造法、小樽での熟成法が広められた。そしてこの時、フランスからカベルネ・ソーヴィニオンなどの品種を取り寄せ、試験栽培を行い、1895年にはテンプラニーニョにカベルネ・ソーヴィニオンをブレンドしたワインを造っていました。リオハでは、カベルネ・ソーヴィニオンは公式には認められていませんでしたが、マルケス・デ・リスカルは原産地呼称制度が誕生する以前から使用していたため、例外的にこの品種を用いることが公に認められていました。 | |
ラベルの下にもう1枚ラベルが張られていますが、これは1895年に行われたボルドーワインコンテストで、最高のボルドータイプワインに選ばれたときの賞状をデザイン化したもの。リオハの中でも、最もボルドー的と評されるボデガ、画家サルバドール・ダリが愛したマルケス・デ・リスカル。 全体的に茶をまとったワインは、まさに熟成の頂点。土の要素を感じさせ、ドライフラワー、ほんのり香る甘さとマッシュルーム。これだけ丸みを帯びたワインも久しぶり。ボルドー的と評される意味がよく分かる、華やかさと安心感が同居する一本。これはおすすめ☆。 (エレデロス・デル・マルケス・デ・リスカル : Herederos del Marques de Riscal) |
Baron de Chirel Reserva こちらもマルケス・デ・リスカルのもの。このワイナリーは現代における先進性も優れており、1972年、ルエダに白ワイン専門のワイナリーを建て、最新技術を持ち込む事により、この地の白ワイン生産を活発化させました。また、今話題のスーパー・スパニッシュというカテゴリーの先鞭をつけたのが、1986年が初ヴィンテージのバロン・デ・チレル。 | |
カベルネ・ソーヴィニオンが4割入るということから、その要素が強いだろうという予測は裏切られ、抜栓後は主にテンプラニーニョの個性が感じられる。鮮やかなガーネット色。胡椒とスミレの深いアロマに、タールとオークのスペインらしい香り。思ったほど重く感じられないのは、綺麗な酸味のためでしょう。緻密なタンニンの余韻を持ち、時間をおくと、カベルネのふくよかさが増してきました。スペインの高価格なワインは一目瞭然ですが、この半額ならもっと嬉しい。 (エレデロス・デル・マルケス・デ・リスカル : Herederos del Marques de Riscal) |
ボルドー大学で醸造学を学び、ボルドー格付け2級のシャトー・コス・デストゥルネル等で修業を積んだテルモ・ロドリゲス氏。「スペインのアンファン・テリブル」「リオハの異端児」と呼ばれる彼は「ワインの味を決めるのは法律ではなく、私とワイン自身だ」というポリシーを持ち、現代ニュー・ウェーブ・スパニッシュの牽引役ともいえる存在。父親が所有していたレメリュリの評価を高め、現在ではスペイン各地でコンサルタントとしても活躍。デカンター誌による「20世紀のワインワールドを牛耳る50人のワインメーカー」に選出、R.パーカー氏も「次世代を担うワイン醸造家」として、唯一スペインから彼の名を挙げているといいます。 | |
彼は1993年ヴィンテージ以降、輸出向けのワインには「レゼルバ」や「グラン・レゼルバ」といったラベル表記を止めた。これは1990年のため「グラン・レゼルバ」と記されています。 エッジにレンガ色が入り熟成が見える。ブーケも枯葉、中国茶に時折ハーブが交ざる。角のとれた柔らかい口当たり、エレガントな味わい。時間を置くと、甘くミルキーなトリュフ的ブーケがコクを増し、余韻に長く残るタンニンがいかにもリオハ的。さすがの90。 (レメリュリ : Remelluri) |
![]() ![]() Roda T Reserva ローダ・ウノ・レゼルバ リオハ 赤 (テンプラニーリョ83%、ガルナッチャ17%) ('94 \7,800) ![]() ![]() ![]() Roda U Reserva ローダ・ドス・レゼルバ リオハ 赤 (テンプラニーリョ81%、ガルナッチャ19%) ('93 \4,800) |
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91年に誕生したリオハのニュー・ウェーブ、ボデガス・ローダ。約50haある自社畑を持ち、若い樹齢のものはすべて外部に売る。契約栽培農家と自社のブドウはすべて有機栽培が実践され、樹齢30年以上のものだけを使用するこだわり。 合わせて10の区画から産するワインは、フレンチオークの小樽(うち新樽1/3)で一年半熟成された段階で試飲し、長期熟成の可能性を持ったロットがローダTとされ、さらに樽熟される。その他がローダUとなり、その時点でアッサンブラージュ後に瓶詰め。ボルドーのセカンドワイン的なコンセプトのように思えますが、この区別はその年の天候による違いであって、あくまでワインの性格を表すためという。その証拠にこの2本のワイン、94年はローダTだけが、93年はローダUだけが造られました。(リオハの94年は偉大な年。) ローダT : T、U 共にやや濁りがあるのはノン・フィルターの証でしょうか。Tは深いガーネットをしていて、かなりの凝縮感。フレンチオークと分かるバニラとロースト香。がっちりとした体格でボルドーに通じるイメージは、余韻のタンニンと樽の渋みが、まだ飲み頃には早いことを知らせているよう。完全に現代的なリオハを象徴する味わい。 ローダU : 熟成の分かるややくすんだレンガを帯びたルビー色。木苺やジャムの香りが親しみやすく、旨味のある果実にタールが加わる。しなやかなワインは、飲み頃のブルゴーニュを連想させる調和があって、本当に美味しい。今飲むなら、絶対にUを選びたい。 ローダの区別は、ヴィンテージの個性を最大限引き出しているかのよう。消費者にとっても良心的、素晴らしいワイナリーだと思います。 (ボデガス・ローダ : Bodegas Roda) |
1985年にリオハ・アラベサ地区の栽培農家が集まり興された協同組合を、後にマドリッドの実業家が受け継ぎ、近年注目を浴びるボデガ。ここで造られるワインはほとんどがテンプラニーニョ。クリアンサのヴィーニャ・デ・ガイン、レゼルバのパゴス・ビエホス、ヴィーニャ・エル・ピソン、そしてレゼルバ・エスペシアルと銘打ったグランデス・アニャーダス等を生産。バスク語で「高い場所の畑」の意味を持つヴィーニャ・デ・ガインは、海抜500〜600mの畑、樹齢40〜50年のブドウから。 |
Beronia Crianza リオハ・アルタ地区に本拠を構えるボデガス・ベロニアは、1970年、バスク地方のガストロノミック・ソサエティ(美食家協会)が設立し、1982年シェリーで有名なゴンザレス・ビアス社の資本参加により、その名声が急速に高まりました。
ベロニアという名は、リオハに先住していた“ベローネス”という民族に由来。約10haの自社畑を所有し、伝統的な手法に最新技術を取り入れているボデガ。 |
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リオハの隣、ナバーラDOはロゼワインが有名でしたが、近年では積極的に外来品種を取り入れ、赤ワイン産地へと転換しつつあります。これはカベルネ・ソーヴィニオンで造られるテーブルワイン。 |
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ラ・マンチャの南東に位置するヴァルデペナは、今後注目の赤ワイン産地。ボデガス・ディオニソス(ワインの神様、バッカスの別名)のディオニシオ・デ・ノバ氏は、元農業技術者で、有機栽培を学び、スペイン各地でその指導を行ってきたということ。念願だった有機農法を教える学校も開き、当然彼がつくるワインも有機的。樹齢の古いテンプラニーリョをオーク樽で6ヶ月の熟成。 |
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1937年スペインのセルヴィア生まれのカルロス・ファルコ氏(マルケス・デ・グリニョン侯爵の称号を持つ)が経営する、最近極めて注目されているワイナリー。スペイン中央部のラ・マンチャから少し離れたトレドのドミニオ・デ・ヴァルデプサにカベルネ・ソーヴィニオンを植え、先進的な試みをスタート。以後、シャルドネ、メルロー、シラー、プチ・ヴェルドと言ったフランス系の品種を植え、革新的なワイン造りに挑戦しています。 |
スペインの格付けでいうと、ヴィノ・デ・メサの一つ上、ヴィーノ・デ・ラ・ティエラ(カントリーワイン)に属するワイン。スティエラ・デ・ロバス地区に1000haの畑を所有するワイナリーで粘土質の土壌から栽培されるテンプラニーニョ100%から造られる。オーク樽(フレンチ50%、アメリカン50%)での36ヶ月間熟成。ラベルには多くのコンテストでの受賞歴がワインの確かさを表現しています。 |
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1987年、シャンパーニュ地方の名門モエ・エ・シャンドン社がスペインに設立したシャンドン・スペイン。その統一ロゴは「日食」の意味を持つエクリプス。ペネデスのサン・クガート・セスガリーケスに122haのぶどう畑を所有、伝統のマカベオ、チャレッロ、パレリャーダとシャルドネ、ピノ・ノワールを栽培しています。 |
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