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France-Champagne |
Krug Clos du Mesnil 「クリュギスト」と呼ばれる熱烈なファンを持つ別格のシャンパンこそクリュッグ。1843年の創業、現在はブドウ畑取得の経緯からレミー・マルタン・グループに属しますが、その運営は、クリュッグ一族が仕切り、伝統的な製法を守り通しています。 |
Krug Rose 以前はロゼを造っていなかったクリュッグですが、80年代後半からリリースしています。他のハウスのロゼの多くがヴィンテージ物であるのに対しマルチ・ヴィンテージ(多くの年をブレンド)し、その複雑性を主張するクリュッグは、ロゼもNVとしているようです。 |
マルイユ・シュル・アイ村(アイの東隣の村)にある年産60万本と小規模ながら伝統のあるハウス、フィリッポナ。1935年、単独の1級畑「クロ・デ・ゴワセ」を購入し、一気にその名声を高めました。それもそのはず、この5.5haの畑はシャンパーニュ地方で単独畑名を名乗れる僅か2つの名畑の一つ(もう一つはクリュッグ社の持つ名高いクロ・デ・メニル)。現地では人気の高いハウスで、1998年、ブリュノ・パイヤールの傘下に。 |
Alain Robert Le Mesnil Cuvee Tradition ワイン愛好家の中では、じりじりと人気の高まりつつあるアラン・ロベール。17世紀以来続く由緒あるブドウ栽培農家で、コート・デ・ブランの7ヶ村に自社畑を所有。どのキュヴェも樹齢30年以上のメニル産のシャルドネを使用。初搾りのみを醸造し、最低7年以上の熟成を経て出荷されます。 |
ヴィルマールはその生産量の少なさから、あまり有名ではないと思いますが知る人ぞ知るシャンパーニュ。1890年の創業、11haの一級畑を所有するRM(レコルタン・マニピュラン:ブドウ栽培者兼生産者)、年産7000ケースと少量。多くのワイン評論家からも絶賛される生産者で、全面的有機農法、発酵、熟成を木樽で行い、マロラティックをしない醸造法はクリュッグを彷彿とさせます。 30万ヒットを記念して、このシャンパーニュをプレゼント致します。 |
1772年、ランスに創業された、名実共に定評のあるシャンパン・メーカー。初めてシャンパンを透明にする事に成功したのが「クリコ未亡人(ヴーヴ)」。(こちらで詳しく特集しています。) |
17世紀後半に、丈夫な瓶とコルク栓の元になるアイデアを導入し、この地方の伝統でもあるブレンド技術の基礎を築き、シャンパンを広める功績を残したのが、ドン・ペリニョン師。その名前のついたシャンパンは日本でも最も有名なものでしょう。ここのロゼはかつては3万から5万という値段が付けられていました。凄い値段ですね。 |
1584年、かつてアイ市長もつとめたピエール・ゴッセにより創業、シャンパーニュ地方で最も古いシャンパン醸造会社がゴッセ社。発泡性ワインが世に知られるようになる1世紀も前からシャンパンを醸造し、現在も伝統の技にこだわり年間50万本を生産しています。コート・デ・ブラン地区とモンタ−ニュ・ド・ランス地区の最も優良な畑のグラン・クリュのブドウを100%使用した同社のプレスティージュがエクセレンス。 |
1864年、アルフレッド・グラシアンが設立。現在はその子孫セイドー家が運営に当たり、ジャン&ニコラ・ジェジェ親子の下、伝統的な醸造を行っています。セイドー家はクリュッグ家より二人のお嫁さんをもらっておりましたし、第一次大戦中には跡取息子のポールが一人前になるまで、クリュッグのシャンパン造りの監督をジャン・セイドー氏が行っていました。それ故か、ここの手法はクリュッグに共通するように古風で、小樽での一次発酵、熟成期間は法定の倍以上の長さ。さらに瓶内二次発酵時にさえコルク栓を打っていると言います(通常のハウスは王冠を使います)。 |
Laurent-Perrier Grand Siecle Alexandra Rose 1812年設立の大規模な家族経営のシャンパンハウス。第2次大戦後、ベルナール・ド・ノナンクール氏(現ローラン・ペリエ社会長)の努力により年産8万本だった売上が700万本までに大躍進。一時は非発泡のワインを生産し業績を伸ばすという経営能力もさることながら、氏の人望により築かれたブドウ栽培農家との信頼関係が高品質なスタイルを確立したといわれます。フランスでは珍しい「人の和」を大切にした経営方針は、企業の利益と従業員の利益を一致させ、年間500万本を達成した時には、ボーイング・ジェット機を借り切り、全社員とその家族をカナリー島への慰安旅行に招待したといいます。そして現在では、あの「サロン」の親会社でもあります。 |
「エレガントなシャンパン」の代表格とされるテタンジェ。1931年、アルザス出身のピエール・テタンジェが、この地を気に入って、造りはじめたシャンパン・メーカー。しかしながら、その前身のフォレスト・フルノー社の歴史は1734年まで遡ります。戦後多角的な経営戦略でめきめきと実力を発揮し、現在では最高級のブドウ畑を各所に所有(全250ha)。クリヨン、アンバサドール等のホテル、クリスタル・グラスで有名なバカラ、銀行のバンク・ド・ルーヴルなどをその傘下に治めています。 |
1849年創業、エペルネの目抜き通り「シャンパン大通り」にある名門。年産約130万本と中規模なハウスですが、それは生産量を限定する家訓を守っているから。現在750haもの自社畑を所有、総生産量の約半分を自社のブドウで賄い、高品質を保っています。 |
1920年代、パリのマキシムにてハウス・シャンパーニュとして愛飲されたというサロン。創始者ユジェンヌ・エメ・サロンの夢が現代に息づくシャンパーニュ。(このシャンパンはこちらで詳しく特集しています。) |
シャンパーニュの中心ランスに1760年創業のルイ・ロデレール。自社畑比率ではシャンパーニュでトップ、約8割のブドウを自社畑から供給する堅実、かつ高品質なワインを産み出すメゾン。NVのブリュット・プルミエもとても評判がいいですね。 |
シャンパーニュの歴史を語る時、あまりにも有名なドン・ペリニョン師の蔭に隠れがちながら、彼のシャンパン造りの偉業を支えてきたのがドン・リュイナール師。1729年に設立というシャンパーニュでも指折りの旧家。1973年から完全にモエ・エ・シャンドン社の傘下となりましたが、酒造りと経営は従来と変わらず独立して行っています。 |
Bollinger RD ほとんどのシャンパンの大手が、ランスかエペルネに本拠を置く中、アイ村にあるのが1829年創業のボランジェ。4代目ジャック・ボランジェ(創始者と同じ名前だった)が急逝した後、会社は未亡人のマダム・リリ・ボランジェの手に委ねられましたが、彼女は第2次世界大戦時のドイツ占領下という難局うを乗り越え、見事生産量を2倍に拡大しました。現在では140haの自社畑を所有し、その平均格付けは97%。生産量の70%を自給する堅実なハウス。そしてクリュッグと同じく木樽での1次発酵を行い、しっかりした酒質のシャンパンを生むことでも知られます。 |
![]() ![]() Henriot Brut Millesime アンリオ・ブリュット・ミレジメ シャンパーニュ 泡白 (PN51,Ch49) ('64 \20,000位) Henriot Rose Millesime ![]() アンリオ・ロゼ・ミレジメ シャンパーニュ 泡ロゼ(PN55,Ch45) ('90 \7,000位) | |
17世紀よりブドウ栽培を手掛ける由緒あるアンリオ家のハウス。設立は1808年で、以来コート・デ・ブランを中心に優良畑を獲得、現在は101haの自社畑から総生産の80%以上を賄う。あまり知られていませんが、非常に評価は高く、かのムートン・ロートシルトが自社のオリジナルシャンパーニュを造らせていたほど。1994年にはモエ=ヘネシー=ルイ・ヴィトン・グループ
: LVMH より独立、家族経営のハウスに戻ると共に、ブルゴーニュのブッシャールを取得した事で話題となっています。 そんなアンリオの64年というヴィンテージ・シャンパン。期待と共に「生きているのだろうか?」と不安もいっぱいでした。しかしそんな思いは、グラスに注がれた瞬間に解消。素晴らしい香りです。焦したキャラメル、ドライフルーツのブーケ。味わいの中にも果実味が生き、偉大な白ワインのよう。しかもベタベタしていない、非常に上品な熟成香。こんなシャンパンを64年生まれの人に飲ませてあげたい。(ただ抜栓後一時間以内がよいと思います。) 90年のロゼは残念!杏、紹興酒的な甘さ、泡立ちはしっかりあるのですが、酸化のニュアンス。これはボトルの欠陥だといいのですが。 (アンリオ社) |
1760年にランスで創立。創業者のフランソワ・デルモットの息子ニコラに男児が誕生しなかったため、ジャン・バプティスト・ランソンが後を任され、社名をランソンに改めました。家族経営的な色彩を残しつつ、大規模なハウスに成長。年産560万本のうち、55%を輸出、世界130ヶ国で愛飲されるシャンパーニュは個人的にも好きなハウスです。 |
ジャンメール社は、古い歴史、そして大規模なハウスがひしめくこの地方で、1933年に設立された比較的新しいハウス。アンドレ・ジャンメールにより興された当時はコート・デ・ブラン地区のメニル・スール・オジェ村に本拠を構え(今ではエペルネに移っている)、戦後順調に業績を伸ばし、今では格付け100%クリュ18haを含む80haの自社畑を所有。この特醸物「エリゼ」は、アヴィズとクラマンの格付け100%クリュのシャルドネだけを用いたブラン・ド・ブラン。 |
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