農業人口5年で2割減

平成271217

 農業就業人口が5年前から2割も減り、都道府県別にみると、北海道は57.1歳だったのに対し、福井、島根、岡山、広島、山口の5県では70歳を超えた。農地の大型化が難しい中山間地では、高齢者が農業を担っていることが浮き彫りになった。
日本の農業を守るためには担い手農家の育成が待ったなしの状況だ。農家の大半は家族経営で、後継者は少なく、世代交代は限界を迎えている。民主党政権時代の「個別所得補償」に象徴される安易なバラマキを脱し、意欲ある若者が農業に希望を持てる道筋を示すことができるかどうか、日本の農政は正念場を迎える。環太平洋経済連携協定(TPP)の大筋合意を受けて、品質の高い農産品の輸出や、付加価値の高い加工品の開発など、農業振興の機会は広がった。ただ、政府が今月まとめ総合政策大綱では、もっとも急がれる担い手育成について「経営発展を促進する機械・施設の導入」など抽象的な表現にとどめ、具体化を来年秋まで1年先送りしている。農業重要5品目など農業を守るために所得を補填するなど、農家の保護策を手厚くする施策に対し、オバマ大統領は日本の政策はTPPに反すると苦言を呈した。これからは「2016年秋をめどに政策の具体的内容を詰める」と明記し、20年の輸出額
1兆円を前倒しして達成するとしたが、輸出拡大の前提ともなる農地集約や耕作放棄地の課税強化などTPPの審議も来春からとなるが来夏の参院選挙を控えて踏み込んだ議論は難しくなる。1年間で農業強化の方向性を明確に示せるかは予断を許さない。