芦田川水系連絡協議会
水浄化を 豊かな生き方提案事業から
2000年問題
参照
y2kと農業、漁業┃
国内の総耕地面と需要 500-1700万ha
1999/8/30 メーリングリスト情報
Y2Kに関しては詳しいとはとても言えませんが、
知れば知るほど問題の複雑さ、根の深さを感じ、まさに情報戦争という気がしま
す。東京では「Y2K市民ネット東京」というグループが立ち上がりつつあり、
ぼくは世話人の一人として関わっていますが、紆余曲折をたどっています。
Y2K講演/jca/h
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「コンピュータ2000年問題」
〜問題の本質と私たちにできる対策〜
1999.8.28 浜田 taratta@jca.apc.org
[1]2000年問題(Y2K)概要
a)2000年問題へのスタンス
- 事前の完全な対応はもはや不可能。社会システムの諸局面でトラブルの発生は不可避。
- 危機であると同時に社会システム、コミュニティのあり方を考え直すチャンスととらえる。
b)2000年問題の特徴
- 発生する時期が予めわかっている。
- 同時的、世界規模で起こる。(局地的な災害救援の経験は必ずしも役に立たない)
- 問題がきわめて複雑で、被害の程度、規模を見積もることが非常に難しい。
c)2000年問題関連年表
- 1939-1959 真空管によるコンピュータ(第1世代)
- 1939 真空管によるコンピュータ(電子計算機) ABC (Atanasoff & Berry Computer)
- 1946 初の軍用コンピュータ ENIAC
- 1947 トランジスタの発明
- 1959-1964 トランジスタによるコンピュータ(第2世代)
- ★1960 IBMの技術者ベーマー氏による2000年問題の指摘
- 1961 バイポーラ型集積回路
- →1982年に退職するまでキャンペーンを続けるが国防総省によって黙殺される
- 1964-1972 集積回路(IC)によるコンピュータ(第3世代)
- 1972- 大規模集積回路(LSI)によるコンピュータ(第4世代)
(第5世代は並列処理と超大規模集積回路(VLSI)と言われるが開発途上)
- 1971 マイクロプロセッサ i4004 (インテル社)
- →産業機器のエレクトロニクス化 ECR(電子式金銭登録機)、自動車
- 1975 シングルチップマイコン TMS1000(テキサス・インスツルメント社)
- →1979民生機器のエレクトロニクス化
電子編機、電子レンジ、テレビ、ビデオ、プレーヤ、エアコン、ジャー炊飯器
- 1980〜 高機能、多機能化、応用分野の拡大、心臓ペースメーカー、デジタル信号処理による音声・動画の実時間処理
- ★1993 イェガー氏の指摘「最後の審判」
- ★1995 ガートナー・グループによる費用見積もり(全世界で6千億ドル)
- ★1997 米国において組み込みシステムの重大さの指摘
d)日本の対応状況
- 政府、自治体、企業ともに不十分。
- 国民総背番号制の導入の動きなどとの関連にも注意しておくべき。
e)中東産油国の状況(足立氏、武田氏によるまとめ)
- Y2K被害の発生に関して決定的な情報はないものの、石油の輸入に関してなんらかの問題が発生することが予想される。
- サウジアラビアとUAEの1973年に始まる石油産業の国有化は、社会の急速な近代化を促進した。
- 石油井戸、石油ガス処理施設、パイプライン、ポンプステーション、コンプレッサーステーション、タンクヤード、積み出し設備、通信システム、社内システム。井戸の頭には、噴出量を管理する流量計とそれを制御する日付つきのチップがついている。
- サウジアラビアやUAEの政府が、2000年問題の重要性を認識し必要な時間的余裕を見て対策に動いてきたとは考えられない。また、他国からの技術の導入によって急速に近代化が行われた石油設備の他、中東各国の社会インフラが2000年問題に順調に対応されるとは考えられない。特に、これらの国の技術、教育レベル、産業レベル、企業管理レベルなどを考え合わせると、対応作業は多少行われているとしても十分ではないと予想される。
- 中東産油国の2000年問題対策について必要なのは各種技術を持ちこんだ国の情報処理担当の技術者が必要であるが本社で忙しい時に、中東に十分な人数をまわすことはできない。
- 事後対策には、しっかりした事前計画、十分な数の技術者と取り替え部品、事態を了解してじっとがまんする社会という厳しい条件があるが中東産油国は、これらのどの条件も満たしていない。
- 2000年問題の発現による治安維持対策がゆるみ、これまで押さえられている以下の問題が発生する可能性が高くなる。
- イスラム原理主義による石油施設の破壊
- 国民の不満(専横な王族や商人へのねたみ、就職難に伴う不満、外国人労働者の不満)からくる暴動
- イラン系シーア派住民による暴動
- この結果、収拾がつかない大混乱に陥り、この機会を利用して政治的、宗教的、経済的な目的のための各種活動が盛んになる
[2]情報伝達と情報操作
- 情報操作、情報統制が行なわれる可能性あり。
- 2000年問題の特性である不確実性が元凶
- マインドコントロールに気づくこと。
- 想像力を精一杯働かせ、自分の感覚を信じること。
a)日本の対応姿勢の問題(青柳氏の指摘)
欧米の対応姿勢
- ベストをつくすが所詮は人間業なので完璧はあり得ない。
- 対応作業の詳細を公開するのが社会的責任である。
- パニック回避の最善の方法は詳細・正確な情報の伝達。
- 警告によるミスリードの危険性は多くの犠牲者が生じる危険性とは比べものにならない。
日本の対応姿勢
- 99年中に何としてでも完璧に対応を完了したい。
- 完了前に具体的な対応作業の詳細を公開するべきではない。
- 危険を予告してパニックを起こすのは避けるべきである。
- もし危険を予告してその通りにならなかったら恥をかくから、不確かなこと
は言うべきではない。
欧米の業界
- 年末年始の不要不急の旅行は控えること(米国)
- 2000年問題対応のための業界協調については独禁法を弾力的に適用(米情報開示法)
- 徹底検査と対応により事態はかなり好転したが、なお予想外の事故は起こりうる(NERC北米電力事業者連合)
日本の業界
- 年末年始の航空機は何の心配もありませんから安心してご利用ください(運輸省)
- 情報交換は良いが価格カルテル、取引上の地位の不当な利用等、競争制限的な行為は厳正に対処する(公正取引委員会)
- 何の心配もない(9電力会社)
日米の対比
| 材料 | 日 本 | アメリカ |
| 一般的反応 | 無関心と楽観論 | 危機意識・悲観論 |
| 危機管理の原理 | 精神論的完全主義 | 確率論的現実主義 |
| 法律・制度的対応 | 問題意識ほとんどなし | 情報開示法、PL法制限運動、株主訴訟 |
| 対応主体 | 専門家任せ | 自己責任原則 |
b)マスコミへの圧力
- y2k に関しては政府や電力会社から強い圧力がかかっている。専門家が警告を発しても正面から取り上げられることはない。長時間に渡って取材しても、実際に放送されたり掲載されるのは最も穏やかな部分。「あんまり騒ぐとニューステーションと同じ目にあうよ」と言われている。
c)近づくパニック
- 米国では一般市民が備蓄を始め、発電機などはすでに手に入らなくなっている。このような情報は日本では今のところマスコミは伝えようとしないが、インターネットでは入手できる。近いうちに情報を押さえきれなくなり、パニックが起こることは必至。
- 今年の秋の収穫は、農家が出さない可能性もある。
[3]生活者としての2000年問題
a)不測事態対応計画(contingency plan)
- パニックを心配するのは百害あって一利なし
- 事故防止策を行なうと同時に、万一事故が起きた時の対策も考えること
- 資源・エネルギーの国際的連鎖と同時に、地域の自立、自給自足を考える
- 日本の野菜のほとんどはハイブリッド種で、収穫した種子からは野菜は実らない。→輸入が止まれば国内の収穫はほとんど0になる。
- 電話、インターネット等の通信手段は機能しなくなる可能性が大きい。
b)日本の特殊事情
- 食糧の70%、エネルギーの100%を国外に依存
- → 輸入が断たれると生存に関わる
- → 大飢饉
c)事前に何ができるか(準備と備蓄)
- 個人、家庭レベルでは必要最小限の備蓄社会全体の資源の総量を考えた上で備蓄すべき(平均を上回る備蓄は他者の備蓄を奪うことであり、パニックを引き起こす)
- 消費エネルギー、食べる量、ゴミを極力減らす工夫
- できるだけ早くから備品、食料、燃料の備蓄を始める
- コミュニティの中での協力体制作り(都会ではこれが非常に難しい!)
- 必要以上に大騒ぎせず、冷静に判断する
[4]システムの相互依存と意識の分断化
- 情報システム、社会システムのいずれも地球規模で相互依存しあっており、ささいなトラブルが多方面に影響する。現代はあまりにもコンピュータや電気に依存した社会。
- 一方で専門分化が進んでおり、あまりに巨大になりすぎた科学技術において、システムのあらゆるレベルにわたって詳細に把握できる人間は誰もいない。
- 認識や対応の遅れが生じた原因
- 巨大化、複雑化した科学技術の崇拝
- 脆弱な社会システムとグローバリズム
- 利潤追求、経済成長第一主義、競争主義に起因する排他性、秘密性
- → 現代文明の根本に潜む問題の顕在化
- こういった産業優先社会の欠陥を認め、人々の生き方や社会システムを根本的に考え直す機会と捉えるべきではないだろうか。
[5]私たちは何をすべきか
- 気がついた人から備えを始める。
- 一人でも多くの人に伝える。
- コンピュータに依存しない生き方、社会システムを追求する。
a)2000年以降の社会を考える
2000年危機を乗り越えた後、これまでのような大量消費社会は終わり、新しい社会システムに移行するだろう。どういう方向に進むかはさまざまな可能性があるが、それは私たちの選択である。
- 脱情報化社会(コンピュータに依存しない社会)又は高度情報化社会
- 自立共生社会、持続可能社会又は管理監視社会(治安維持を優先した場合)
「私たちはどのような社会を望むのか」を常に念頭に置いて考えたい。