2000.1.28 府中民報 二〇〇四年操業を目途に七万世帯分のゴミ発電 広島県が福山箕沖に「ゴミ発電所」を計画、府中市は、ゴミ焼却炉改修をやめて ゴミ固形化方式に  広島県は、福山市の箕沖にある産業廃棄物処分場に「ゴミ発電」の施設を二〇 〇四年の操業をめざして計画を進めていることが明らかになりました。これは、 家庭ゴミを粉砕、選別、乾燥、成形し、固形燃料化(RDF)したものを燃料に、構 想では日量三九〇トンの固形燃料(RDF)を燃焼して、二三七〇〇KW、約七万世帯 分の電力を発電するというものです。この事業に県東部の二〇数市町村が参画を 検討しています。 府中市もさっそくゴミ固形化方式に転換  府中市も、早速、この構想に飛び乗って、来年度から建設にかかろうというク リーンセンターの改造計画を、これまでのゴミ焼却炉から、固形燃料化(RDF)に 切り替えようとして、調査費一五〇〇万円を急きょ予算化しようと検討していま す。 ゴミ焼却炉改修の環境調査で指針値を上回るダイオキシン夏や秋の測定値は指針 値以下だったが  クリーンセンターをめぐっての昨年一年間の動きを振り返ってみますと、耐用 年数を過ぎたゴミ焼却炉を建て直すための準備手続きとして環境影響調査を行っ たところ、冬季のダイオキシン濃度が二・〇ピコグラム、春季の濃度が一・七ピ コグラムと、大気汚染濃度の環境庁指針値の〇・八ピコグラムを大きく越えて大 問題となりました。このデータが公表された春以降、本山工業団地の工場の焼却 炉の立入調査や指導もあいまって、夏季が〇・三四ピコグラム、秋季が〇・四二 ピコグラムと指針値より下回りはしましたが、環境庁の指針値は、今年の一月一 五日から〇・八から〇・六ピコグラムにさらに厳しくなっています。 全国で三番目の環境庁のダイオキシン影響調査  また、近隣住民の健康調査が一一月に行われたのに加えて、一二月には環境庁 が影響調査を行いました。環境庁がダイオキシンで調査したのは、産廃処分場が 集中していた埼玉県所沢市と一般ゴミの焼却炉で全国一飛び抜けてダイオキシン 濃度が高かった大阪府能勢町についで三例目として注目されました。 クリーンセンター以外の計画をすべて先送りして今年と来年で二六億四千万円か けて炉を改修する予定だったが  一方、このようなダイオキシン問題が発生する中で、クリーンセンターのゴミ 焼却炉の改修計画は粛々と進められています。二〇〇二年一二月を期限としてい るダイオキシン濃度の排出基準をなんとしても達成するために、それまでにゴミ の焼却炉を完成させなければならないと、今年には完成する計画で今年度予算を 組んでいた保健福祉総合センターの建設をはじめ、総合計画にあげていた様々な 計画を、元町団地以外はほとんどすべて先送りしました。そして、二〇〇〇年と 二〇〇一年に二六億四千万円かけて片炉ずつ、立て替える計画でした。 神石町・油木町・三和町・上下町・豊松村のゴミも府中市で処理する広域計画  さらに、厚生省の補助金や起債の許可を得るためには、広域処理でなくてはな らないというので、神石町・油木町・三和町・上下町・豊松村の一般廃棄物もク リーンセンターで共同処理する計画となっています。現在の府中市のゴミ焼却量 は、年間約一万トン、一日の処理量は約三五・七トンです。共同処理となるとこ れが一日約五七・八トンとなります。 地元はゴミ焼却炉の移転を求めているが、ゴミを燃やさないのだからと話ができ る  ダイオキシンが問題になり、地元本山町内会はゴミ焼却場そのものの移設を要 求しています。一方で、クリーンセンターの改造計画は待ったなしに進めなくて はならない、とても、別の適地を求めて白紙の状態から話を進める時間的余裕は ない。その点を解決することが、デリケートで微妙な問題ではありました。  そんな中で、浮上してきたのが、ゴミ発電であり、それに、原材料として送り 込むゴミ固形化(RDF)なのです。府中市が、これに飛びついたのは、ゴミに熱を かけて圧縮・成形するだけで、燃やさない、その過程だけではダイオキシンは発 生しない、胸を張って地元に説明できるからです。 焼却炉より固形化方式の方が設備が安くつく。固形化ゴミの引受先が問題だった が、それをゴミ発電で引き受けてくれるなら  また、ゴミの焼却炉に比べて、熱が高くないため、建設コストも三分の四に削 減できます。 このゴミ固形化(RDF)は、お隣の御調・甲山・世羅がこの方式で 現在稼働しています、それがわかっていながら、府中市で踏み切れなかったの は、固形化したRDFを処分する先がなかったからです。御調・甲山・世羅が計画 していた当時は、ダイオキシンはほとんど問題になっていませんでした。固形化 したRDFは、例えば特養ホームの暖房や風呂を沸かすボイラーの燃料として使え ますよというふれ込みでした。 ところが、ダイオキシンが問題になってからは うっかり燃やせなくなりました。そこで、御調・甲山・世羅では、施設をつくっ たメーカーが責任上引き取っています。しかし、こんなことは長続きするもので はありません。 電気は中電に売る。焼却灰は溶融スラグにして建築材に  そこで、登場したのが、固形ゴミを燃やして発電するという「ゴミ発電」計画 です。広島県が進めようとしている「ゴミ資源エネルギーセンター」は、日量三 九〇トンの処理能力で、約七万世帯分の二三七〇〇KWの発電を行う、従来型のゴ ミ発電は約一〇%の発電効率であったのを二九・〇%をめざすとしています。電 気は、中国電力に買電するとともに、近くの下水処理場や福山市のRDF製造施設 など地域で電気と熱を利用します。  また、焼却後出てくる灰は、さらに熱をかけて溶融スラグにして、路盤材・コ ンクリート骨材など土木建築に利用します。 総事業費は一六〇億円、一六億円の資本金で会社を設立する  総事業費は、一六〇億円、その内の一〇%の一六億円の資本金で半官半民の第 三セクターを立ち上げます。公は五〇%強の八億円と少し、広島県と福山市が出 資することが決まっている他、RDFを供給する参画市町村も応分の出資をするよ うです。民間の八億円弱は、電源開発と県環境保全公社が出資します。さらに、 通産省・厚生省から補助金の交付を受けるほか、金融機関からの融資となりま す。 固形ゴミは県内全域から集める。大都市以外は、固形ゴミ化へ  この「ゴミ資源エネルギーセンター」に、固形化ゴミを搬入するのは、県内全 域からで、広域の八ブロックうち五ブロックがRDF施設による対応を行おうとし ています。したがって、日量処理能力一〇〇トン以上で二四時間連続運転による ゴミ焼却場で対応できる都市部をのぞき、小さな市町村は、RDF施設に順次移行 するものと思われます。 固形化ゴミの発電施設は、まだ、実際に稼働していない、技術的にも証明されて いない  さて、いいことずくめの計画のようですが、実は、RDFを燃料にしたゴミ発電 プラントは、計画中の所はあっても実際に稼働して実証されたところはまだない のです。調べてみますと、 ・栃木県が宇都宮市の郊外へ二〇〇一年稼働を目標に計画中で、出力二二〇〇 KW。 ・三重県が、桑名市と周辺五町の広域処理のRDF施設の隣に出力一四〇〇〇KW、 一九九八年度に着工し、二〇〇一年度稼働が目標だったのですが、難航中です。 ・茨城県では、県と鹿島市・二町が鹿島臨海工業地帯の企業と第三セクターをつ くり、企業から出る産廃もともに処理する。日量二〇〇トン、毎時三〇〇〇KW、 二〇〇〇年をめどに建設。 ・福岡県では大牟田市と共同出資して「大牟田リサイクル発電株式会社」を昨年 一月に設立。二〇〇〇年建設工事着工、二〇〇二年に運転開始予定。  いずれも、ダイオキシン対策も万全、安定して発電ができ、設備も技術も問題 ない、第三セクターの企業にどんどん資金をつぎ込まねば立ち居かなくなるとい うことないと実証されたわけではないのです。すべては、これからです。栃木県 宇都宮市では、RDFを燃焼させればダイオキシンは出る可能性は否定できないと 反対運動も起こっているようです。 ゴミの固形化施設は稼働しているのがいくつかありますが、いろいろ課題がある ようです  一方、RDFをつくる施設の方は、昨年度ですでに稼働しているのが一九施設あ ります。しかし、これとても、技術が確立しているわけではなく、もっとも早く 建設した静岡県・御殿場市、ここは、厚生委員会でかって視察したこともありま すが、完成後、トラブル続きで稼働できず、一年遅れでやっと引き渡されたが難 題を抱えていると報じられています。今後、日本共産党市議団としても、きっち り調査して、府中市のゴミ処理施設のあり方を検討していかなくてはなりませ ん。 2000.2.25 府中民報 ゴミ固形化施設整備で二一日に厚生委員協議会、ゴミ固形化処理もいろいろ課題 が山積しています  二月二一日に市議会厚生委員会協議会が開かれ、ゴミ固形燃料化(RDF)施設整 備計画について説明が行われました。  この問題は一月二八日の府中民報でも説明しましたが、福山市にゴミ発電施設 が計画されるのに伴い、来年度から予定していたクリーンセンターのゴミ焼却炉 改造をとりやめて、ゴミを燃やすのでなく固形化して福山市のゴミ発電所に持ち 込むよう計画を変更するものです。 一四五六万円調査費を追加してゴミ燃焼から固形化に調査内容を変更  それに伴い、ゴミ焼却炉全面改造に向けて調査検討を三五七〇万円の予算で進 めていたものを、急きょ、一四五六万四千円予算を積み増して、ゴミ固形燃料化 への調査検討に変更します。その予算の執行が三月議会では間に合わないので、 市長の専決で行ったと協議会で説明がありました。  これは、三月議会の前に、建設予定地の地元である鵜飼町と本山町に説明する ための手続きです。 建設予定地は、今のクリーンセンター横の以前から新設予定地として確保してい た場所  「建設の予定地は」との赤松委員の質問に、「現在のクリーンセンターの横に ある市有地を考えている。」と答弁しました。 ダイオキシン対策市の健康調査では直ちに影響があるとは思えないが、詳しい環 境庁の調査結果の発表は今年の暮れになる  そもそも、クリーンセンターの焼却炉全面改造に伴う環境影響調査で環境基準 を越えるダキオキシンの数値が検出されて大問題となりました。このダイオキシ ン対策に伴って市が実施した近隣住民の健康調査結果が報告されました。この調 査結果は、健康に問題ありとされた人の割合(七九・一%)が、全国の人間ドック の結果異常が見つけられた割合(八五・〇%)を下回っているので、直ちに影響が あるとは思えないという判断です。さらに厳密な環境影響調査は、環境庁が現在 調査中です。この結果の発表は、今年の暮れにもなるとの予定です。  このダイオキシン対策については、クリーンセンターだけでなく、工業団地の 事業所のゴミ焼却炉も問題になりました。そして、ダイオキシン対策が十分でな い小規模の焼却炉で処分している産業ゴミは、クリーンセンターのゴミ焼却炉が 完成したら、有料で引き取る。また、その新設のゴミ焼却炉も、さらに一五年先 には廃止して、ゴミはすべて福山の大型焼却炉で集中して燃やすと市は地元に説 明していました。ゴミ固形燃料化は、焼却するのでないので、ダイオキシンの心 配はないと説明していますが、一五年先には廃止という条件は変わってきます。 他町村のゴミを持ち込むことの地元協議はこれから 上下町や神石郡との広域ゴミ固形化処理計画は、神石郡の反発もあってゆらいで いる?  また、このゴミ固形燃料化施設も、これまでの焼却方式と同じように、上下町 や神石郡のゴミを持ち込んで処理する広域処理という前提は変わりません。しか し、ダイオキシン対策と協議を優先して、この他市町村のゴミを持ち込むという ことを、市は地元にまだ正式に説明していません。  また、二一日の協議会で、赤松委員が質問して明らかになったことですが、焼 却方式でなくゴミ固形化方式に変わると、上下町や神石郡が府中へゴミを運搬す る広域計画が、ゆれています。 神石郡でもともとゴミ固形化処理を計画していた府中より福山の方が便利がいい  そもそも、御調町や世羅郡がゴミ固形化方式を進めていたとき、神石郡でもこ の方式を検討していました。ところが、県がゴミの広域処理計画を立つまでスト ップをかけていた経過があります。上下町はいざ知らず、神石郡から府中市へ直 接つながる道路は充分でありません、府中へ運ぶくらいなら福山市のゴミ固形化 施設に運ばせてほしい、その方がずっと近い、それがだめなら、当初の計画どお り神石郡内にゴミ固形化施設をと、これら町村から問題がぶり返されているよう です。 神石の方が出ていくならともかく、補助金をもらうには府中の方からよそのゴミ は入れないとはいえない  それに対する府中市の見解は、「福山・府中ブロックの協議の中で、県も認め て神石の方から離れるというならやむを得ないが、府中市の方から神石のゴミは 持ち込ませないとはいえない。あくまで広域化の協議の中で事を進めないと補助 金がつかない。」というものです。どうも府中市が合併先として嫌われていると いうのが、この点からも見えてきます。  ゴミ固形化施設も、臭気の問題などいろいろ課題があるようです。また、福山 市の箕沖にすんなりゴミ発電施設が建設されるのかということもゴミ固形化施設 の前提条件だけに府中市としても気を使うところではあります。 2000.4.7 府中民報  今週の府中民報では、三月議会の予算総括質疑で、日本共産党市議団を代表し て行った赤松たかし議員の質疑を紹介します。 インターネットのホームページがないのは県下一三市の中で府中市だけ、三年前 に予算をつけたのに 赤松「三年前に府中市も、インターネットのホームページを開設するといって予 算も組んだ。ところが、まだ、開設していない。県下一三市の中で、市のホーム ページがないのは、府中市だけとなっていている。完全に取り残されているでは ないか。」 森岡総務部長「三年前に予算に計上した。研究会を作り検討したが、いろんな問 題にぶつかりできていない。」 赤松「難しく考えずに、まずホームページ開設して、後から充実すればいい。」 県のゴミ発電への方針変更に伴い、ゴミの焼却炉改修をゴミ固形化方式に切り替 えたが、いろいろ問題点がある 赤松「府中市は、県のゴミ発電プラント計画に伴い、ゴミ焼却炉をゴミ固形化方 式に変えた。しかし、ゴミ発電プラントはまだどこにも完成していない。計画を しているところでも反対運動が起こり、計画どおりには進んでいない。ゴミを固 形化しても県は責任を持って引き取る保障はあるのか。」 石川環境施設課長「ゴミ発電は、県が積極的に進めたいとしているので大丈夫だ と確信している。ゴミ発電プラントは、まず固形燃料をためるストックヤードか ら作るといっているので、操業開始前から搬入できるのではないか。」 ゴミ固形化に伴い一般ゴミも有料化になったのではたまらない 赤松「福山に作るゴミ発電は企業として、電気を売るのとゴミ固形燃料の持ち込 み料で運営するという。ゴミ固形燃料を作り、さらに金を払って持ち込むという ことになれば、かなり割高になるのではないか。  また、これを機会にゴミの有料化を検討しているというが、割高になるからと そのつけを市民に押しつけられたのではたまったものではない。」 石川環境施設課長「今後は、焼却する場合は、灰の溶融化処理もしなくてはなら なくなる。トータルで考えるとそんなに割高にはならないと思う。ゴミの有料化 は、事業系の一般ゴミの持ち込みを有料にする。その際、家庭ゴミの搬入の際、 シールを貼るかゴミ袋の有料化を検討しているが、こればゴミの減量化の一環と して考えさせてほしい。」 やたらと金をかけるのでなく二四時間稼働にして規模を縮小せよ 赤松「確かに、国は、ゴミ発電プラントを作り、周辺にゴミ固形化施設を建設す るというのを計画している。これによって、大企業の新たな仕事を増やしていこ うという狙いがぷんぷんする。  府中市の場合も、ゴミの焼却炉方式の場合は、二七億円であったのが、今回の ゴミ固形化では五〇億円を超えるのではないかといわれている。やたらと規模を 拡大して建設費を増やしメーカーを喜ばすのではなくて、例えば二四時間連続稼 働することにより規模を縮小するなど工夫が必要ではないか。」 石川環境施設課長「焼却炉のときは、大規模改造であったが、ゴミ固形化方式で は新たに建設するのでそれより高くつくが、ご指摘の稼働方式の点などについて は今後十分検討していきたい。」 ゴミを燃やすのに金をかけるのでなく、リサイクルを徹底せよ 赤松「ゴミ固形化とゴミ発電の方式は、決してゴミ処理の一番理想的な方式とは 思えない。今まで以上にゴミ処理にお金をかけるやり方だ。基本的には、分別を 徹底してリサイクルを進める、過剰包装をなくすことや生ゴミの堆肥化を進める など、これによってゴミ処理がすべて取って代われるとは思わないが、地道な努 力が必要ではないか。」 石川環境施設課長「府中市の担当するゴミ固形化方式だけを考えると、燃やさな いのでダイオキシンが〇・〇〇一から三pgでおさえられる、燃やすとゴミ一万ト ンにつき千トンは出る焼却灰の処理がいらなくなる。また、プラスチックの処分 も不要となり、小国の埋立処分場の大幅な延命につながる。また、焼却炉よりゴ ミ固形化施設の方が補助金が優遇されている。  確かに、リサイクルや生ゴミの堆肥化は大切で今後も地道に進める。」 ペットボトルは新年度から市内全域で回収 赤松「新年度からペットボトルの回収を全域で進めるというが、予算はいくら か。」 石川環境施設課長「これまで、六町、全体の三分の一で回収していたが、市内全 域に拡げる。そのために、これまでの一三〇〇万円の予算から二六〇〇万円に増 額する。」 赤松「下水対策で、合併処理層の補助金を二五基から六〇基に増やしたのは結構 なことだが、一方、公共下水道がなかなか進まない。建設省の公共下水道、農水 省の集落排水、厚生省の合併浄化槽、これらを使い分けて下水道対策を進めるべ きだ。」 伊藤助役「適切な使い分けは必要だと思う。市街地は、公共下水道だが、合併処 理層による面整備など今より守備範囲を増やすべきではないかと思う。」 農林課長「久佐町の集落排水は、二〇〇一年の事業申請を予定していたが、財政 難で当面延期となっている。」 2000.5.19 府中民報 日本共産党市議団が橘高市長に対して六月議会にむけての七項目の申し入れを行 う 日本共産党府中市議団は、五月一八日、橘高市長に対して、表記のような六月議 会への七項目の申し入れを行いました。六月議会は、六月五日に開会の予定で総 選挙の真っ最中に開かれます。この議会で、日本共産党市議団は、この七項目の 点を一般質問などを通じて追及する予定です。この七項目について解説します クリーンセンターのRDF方式の採用は多くの疑問、問題があり、従来通りの燃焼 型の改築を進めること。  府中市は、ゴミ焼却炉の改修計画を急きょ変更してゴミ固形化燃料(RDF)に切 り替えると発表しました。これは、福山市に「福山リサイクル発電株式会社」を 設立してゴミ発電を行う、その原料を供給するというものです。この方式には、 様々な問題点があります。 ○ゴミを燃やすのでなく、固形化するだけだから、ダイオキシンは発生しないと いいますが、五〇〇℃から六〇〇℃の温度で固形化する製造過程でダイオキシン をはじめ様々な分解成物がでることが考えられます。この装置にはダイオキシン の規制基準がなく、厚生省も実態を把握していません。 ○燃焼効率を上げるというので、今、分別収集しているプラスチックも混入させ ます。また、契約した分量のゴミ・RDFを責任を持って出し続けなければなりま せん。これは、市民の願う「リサイクル型社会」や「ゴミゼロ社会」に逆行し、 ゴミを減らす努力を放棄するものです。 ○すでに稼働しているゴミ固形化施設では、トラブル続きで、ゴミ処理コストは 決して低くはありません。また、RDF発電所は企業ですから、電気を売っての利 益が計画どおり上がらねば、RDFの引き取り価格を引き上げることになります。 また、当初の設備費用も焼却炉の改修の場合が二七億円であったのが、RDFでは 五〇億円といわれるなどすでに二倍近くかかります。  ゴミ発電のプラントは、NKKが建設するということが言われていますが、大企 業の儲けのためにさらに多くの税金を使うのでなく、ゴミの減量リサイクルを進 めるべきです。 2000.6.2 府中民報 ゴミ固形化・ゴミ発電は、問題が山積しています。ゴミ問題の解決は、徹底した 分別リサイクルと行政に見合った規模の焼却方式で 今議会で取り上げる問題の一つに、ゴミの固形燃料化(RDF)があります。この問 題について、日本共産党市議団は、RDFの製造施設を見学したり、県に出向いて ゴミ発電の取り組み状況など勉強してきました。 五月二四日に早々とリサイクル発電の会社を設立したが  県の方は、早々と五月二四日に「福山リサイクル発電株式会社」を設立しまし た。広島県・福山市・電源開発(株)・広島県環境保全公社の共同出資です。電源 開発(株)とは、国のエネルギー政策の実施機関をになう国策会社で、通産省の委 託を受け、RDFを含めた高効率廃棄物発電・高度排煙処理技術などの実証試験を 行っています。広島県環境保全公社は県の外郭団体です。府中市が、この会社に RDFを搬入することになれば、来年にはいくらかの出資金を出すことになりま す。  この会社の資本金は、一六億円、それに、国の補助金六一億円、銀行からの借 入八五億円の一六二億円でゴミ発電プラント建設する計画です。ほとんど、国や 県などの税金で設立しながら、形は民間事業者のために、運営に議会のチェック は入りません。 ゴミ発電の会社、採算が合わねば RDF処理費を上げていくと県が説明  また、企業ですから採算性が問われます。県議会へ出した資料には、「事業採 算性について この事業は、一般廃棄物の処理の一環として行うものであり、事 業収入は、市町村からのRDF処理費と売電収入から成り立っている。RDF量、売電 単価、金利等の変動要因については、できるだけ経営努力で吸収する予定である が、大きく変動する場合は、参画市町村の理解を得て、RDFの処理費の変動で対 応していく。」と書いています。つまり、市町村から受け入れるRDFの処理費を つり上げることで採算をとっていくということを県はちゃんと書いています。  この事業がうまくいくかどうかの見通しはありません。電源開発が試験中であ って、全国で計画中のところはありますが、実稼働しているところはまだありま せん。しかも、計画の中で広島県の規模がもっとも大きいのです。 全国どこも稼働していない、計画は最大規模、プラント製造メーカーは日本鋼管 と決まっている?  しかし、一六〇億円ものプラントをどこが建設するかは、ほぼ決まっていると いわれています。広島県は、一昨年七月に「一般廃棄物広域処理計画」を立てま した。それを受けて「廃棄物広域リサイクル構想検討会」が組織され、そこに大 企業が参入しています。中国電力、電源開発、県環境保全公社など「福山リサイ クル発電株式会社」の共同出資者が顔をそろえた上に、丸紅、三井物産、日商岩 井の商社とともに宇部興産資源リサイクルセンター長と日本鋼管福山製鉄所総合 リサイクル事業推進部部長がメンバーに加わっています。  ゴミを出すのも、きちんと分別してと町内会や女性会などで熱心に徹底してい ます。そういう努力を無にして、契約量はゴミを出さねばならない、高温燃焼を 維持するためにどんどんプラスチックを入れなさいと奨励することになります。 それも、市民の税金を付けて、さらに足りないというので、RDFにするのを機会 に、ゴミを有料化する方針を市は考えています。 RDFの施設も問題が多い、ゴミの内容によってトラブルや火災が起きる  一方、RDFの施設も問題があります。八田原ダムの湖畔にある甲世衛生組合の ゴミ固形燃料化施設を見学しましたが、現場の作業者の声は、「これは大変な施 設ですよ、ゴミを燃やすなら少々いろんなものが混ざっていても問題ないが、し ょっちゅうトラブルを起こす、金属類が入ると破砕機の爪を壊す。五〇〇度から 六〇〇度に加熱して乾燥させるのだが、ゴミの成分によってはしょっちゅう火災 を起こすので目が離せない。」とのことです。また、燃やさないのだからダイオ キシンは発生しないということですが、そもそも焼却施設でないことからきちん とダイオキシンの測定がされてはいません。その他の有害ガスの発生も心配で す。また、RDFの製造装置自体まだまだ問題が多く、各地でトラブルを起こして います。 ゴミ問題の解決は、徹底した分別とリサイクル、その上でそれぞれの行政に見合 った焼却炉で  ゴミ問題の解決は、 ・製造者責任を明確にして、製造者・事業者にゴミの回収・再利用・資源化を義 務づける。 ・焼却炉は徹底したゴミの減量化、リサイクルを図りどうしても焼却しなくては ならない量に見合ったものにする。 ・ダイオキシン対策は安易に広域処理をとらず、行政地域内のゴミはその行政内 で処理する「自区内処理」を守り、自治体規模に見合った焼却炉の改造新設で対 応する。 というのが原則だと考えます。  府中市は、地元住民のみなさんを福岡県苅田町の施設に案内して、理解をとり つけるべく働きかけています。この施設は、苅田町と三菱マテリアル・電源開 発・福岡銀行が出資した株式会社が経営しており、RDFは、三菱マテリアルのセ メント工場で補助燃料として使われています。この会社の構成も、福山のゴミ発 電の会社構成とよく似ています。  時間がないからと、急ぐのでなく、ことは、市民生活の基本であるゴミの処理 ことですから、地元住民はもちろんのこと、市民全体にもきちんと情報を公開し て判断を仰ぐべきだと考えます。 2000.6.16 府中民報 いま何故RDF=ゴミ固形 燃料化の施設づくりなのか 議会と住民合意は後回しにして何故突出するのか 予算も組まずに何故入札公告か 築で昨年度までは今の燃焼型の改築を二六億円かけてすすめるという方針だっ た。ところが今年一月突如としてゴミの固形燃料化施設に切り替える方針が出さ れた。全市民の周知や住民合意を得ることもなく議会への説明も一度だけで充分 な議論もなく突っ走っている。 ゴミ問題はすべての市民の日常生活に関わる大問題だ。住民合意が大前提 RDF固形燃料化について市民の多くは知らされていない。固形燃料化についての 情報を公開して住民の声を聞く必要がある。」 助役「県の方針で福山市までの二市八町一村のブロックの取り組みで府中の施設 づくりは神石郡と上下町と府中市のそれぞれの出資ですすめることになってい る。 確かに議会への対応、住民への合資形成は不十分である。ご迷惑をかける地元の 鵜飼町と本山町に対しては説明もし視察もご同行をお願いした。 建設費や有害物質、ゴミの搬入搬出、処理コストなど事業計画が具体的になれば 議会へ中間報告したい。」 福山のRDF発電所建設は計画どおり進むのか。RDF施設の行程で有害物質は出ない のか 能島「福山・府中ブロックの合意形成は進んでいるのか。福山の箕沖に計画を進 めているRDF発電所は計画どおり二〇〇四年度完成が見通せるのか。発電所がで きなければ固形ゴミを作っても処理できない。  さらに府中市が計画しているRDF施設の行程で有害物質が発生するおそれはな いか。」 助役「ブロックの合意形成は当初神石郡内で多少のもたつきがあったようだが、 各自治体とも問題はない。福山の発電所については四市二〇数町の合意で着工の 運びとなっている。福山の発電所には固形ゴミのストックヤードから建設する計 画で、完成時期が多少遅れても特に問題はないと思う。  さらにRDF製造工程での有害物質については全く出ないことはないが、ほとん ど出ないと確認している。  RDF施設は、ゴミの処理コストが安くなる、有害物質が出ないというメリット がある。」 能島「全国的にごみ発電所で稼働しているところは、まだない。  RDF施設も問題が生じている。この施設ではダイオキシンの測定義務がない し、今までに有害物質等についてもきちんと測定した資料はないと聞いてい る。」 固形燃料化施設の建設工事入札を八月三〇日にすると公告しているが 事業計画も明確にせず、予算も組まずに何故ごり押しするのか 能島「五月二二日付で『ゴミ固形燃料化施設建設工事入札』について公告してい る。 これによると 完成が二〇〇二年三月二〇日 入札参加申請締切が五月三一日、 見積設計図書の提出が七月一〇日まで、 入札日時が八月三〇日午前一〇時からとなっている。  予算計上していない支 出負担行為はやってはいけないことになっている。 何故、地方自治法に逆らってまで公告するのか。」 助役「完成日から逆算すればこの日程しか組めないので準備公告をやった。  望ましいことではないがやってやれないことではない。」 能島「そんな答弁では了承できない。」 休憩となり、再開後 助役「確かに無理があり指摘の点は反省している。望ましいことではないが、こ の日程しかない。」 能島「府中市の行政はお詫びとごり押しだ。まず、住民への情報公開を貫くべき だ。」 2000.6.23 府中民報 広域ゴミ処理が破談、国や県、近隣町村の思惑に振り回される府中市のゴミ処理 方式、 あせらずに、府中市の最善の方法を探求すべき 府中市のゴミ処理がゆれています。  六月一五日は、ゴミ処理を所轄する厚生常任委員会の開催日でしたが、その日 になって、神石町長から「神石郡と上下町の四町一村は、府中市との広域ゴミ処 理はしない」と回答があり、あわてて、その日に市の担当者が県に出向きました が、「五町村の意志は固く調整不能」という答弁、翌、一六日の市議会全員協議 会で経過の説明が行われました。 一般質問では、基本的に合意して後は微調整と答弁していたのに  つい数日前の一般質問で、能島議員の「全市民の周知や住民合意を得ることも なく議会への説明も一度だけで充分な議論もなく突っ走っている。」の質問に助 役は「県の方針で福山市までの二市八町一村のブロックの取り組みで府中の施設 づくりは神石郡と上下町と府中市のそれぞれの出資ですすめることになってい る。確かに議会への対応、住民への合資形成は不十分である。ご迷惑をかける地 元の鵜飼町と本山町に対しては説明もし視察もご同行をお願いした。」と答弁 「福山・府中ブロックの合意形成は進んでいるのか。」との重ねての指摘に助役 は「ブロックの合意形成は当初神石郡内で多少のもたつきがあったようだが、各 自治体とも問題はない。基本的には合意し後は微調整」と答えていました。  その矢先の広域処理の破談です。市の説明によれば、昨年までは、焼却方式で の広域処理を協議していたが、昨年末に県がゴミ発電を正式に発表したのを受け て、RDFゴミ固形燃料方式での広域処理の計画を協議してきました。経費の負担 割合について協議を重ねてきましたが、維持管理費(施設管理費二億六三〇〇万 円とRDF運搬・処理費一億五〇七五万円)の年四億一三七五万円の負担比率を、市 は「ゴミ排出量割七五%、均等割二五%」と主張したのに対して五町村は「ゴミ 排出量割八五%、均等割一五%」と主張して折り合わず、一三日の協議で府中市 が中をとって「ゴミ排出量割八〇%、均等割二〇%」を提示し持ち帰って検討す ることになっていましたが、一五日になって「府中市とは広域処理はしない」と の回答だったというものです。 もともと上下町と神石郡は府中市との広域処理に乗り気でなかった  この広域処理が破談になった背景には、もともと、上下町と神石郡(三和町、 神石町、油木町、豊松村)が府中市とのゴミの広域処理に乗り気でなかったこと があります。世羅・甲山がRDFゴミ固形化処理を検討していた同じ頃、神石郡で も同じ方式を検討していました。ところが、広島県は、ゴミの広域処理計画を立 てるからという理由で神石郡の計画をおさえていました。昨年までの焼却方式で は、原則、日量一〇〇トンのゴミの処理量がないと焼却炉の新設は認めないとい う国の方針があるために、上下町や神石郡は渋々、府中市にゴミを運んで焼却す る方式に従わざるをえませんでした。  ところが、RDFゴミ固形化処理ということになれば、何も、規制はない、以前 に計画していた神石郡内でやりたいと、二月に府中市との広域協議を保留すると いう申し入れがありました。これは、広島県の説得もあり、独自で計算し直して も広域の方が安くつくというので、協議のテーブルにはつきましたが、今回、経 費の負担割合が合意できないということを理由に破談となったものです。  「維持経費がかかる上。府中までの道も悪い」というのが神石郡の表向きの理 由です。しかし、府中市も単独でやることになれば、処理能力を一日八〇トンか ら六〇トン程度に落としたとしても、広域に比べて割高になります。まして、神 石郡の方は、経費の面だけを考えれば、広域の方がずっと安いはずです。それ を、振り切って破談にしたのは「府中市を頭にした広域行政よりも、割高になっ ても気心の知れた神石郡内町村の広域でやる方がいい。」ということか「以前検 討していた神石郡で独自に建設した方が、しがらみの中ではうまみがある。」と いうことなのか。  しかし、予算も計上せず、議会にも報告せず、『ゴミ固形燃料化施設建設工事 入札』の手続きが始まっています。七月一〇日には見積設計書の提出となってい ますが、その前提条件の処理能力が八〇トンから六〇トンに変わります。  時間がないからとバタバタ急いでも、訂正・修正の繰り返しで、金と時間の無 駄がでるばかりです。 ペットボトルの全域収集をはじめながら、プラスチックをごちゃまぜにするRDF をすすめるのは大変矛盾している  また、ペットボトルの収集を今年から市内全域で始めます。出していいものと 悪いものに分けて、中を洗って、キャップをはずし、押しつぶして透明袋に入れ て出す。面倒な分別を市民にまたお願いしてまわっています。  新たなゴミ分別をお願いする一方で、もうプラスチックを分けなくていい、ご っちゃにごみは出してくれというRDFゴミ固形燃料化を選択するのは、府中市の ゴミ行政として大変矛盾しています。  さらに、ゴミ発電方式は、経費がばく大かかる上に、はたしてスムーズに稼働 するかは大変疑問です。いずれにしても市民生活の中で欠かせないゴミ処理の問 題だけに、日本共産党市議団としても、勉強を重ねて問題提起していきたいと考 えます。